2024年 4月 20日 (土)

渡部建はなぜテレビ本格復帰できない? 世論の見誤りを識者指摘「逆風が完全に収まるのを待ってほしい」

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   「アンジャッシュ」の渡部建さん(50)が「白黒アンジャッシュ」(チバテレ)への復帰を果たして間もなく1年となる。

   2022年2月15日、渡部さんは同番組に復帰したことで1年7か月ぶりに芸能活動を再開。2020年6月に「週刊文春」が報じた「多目的トイレ不倫問題」の禊を終えて地上波テレビ番組への復帰を果たした形だ。

   ただ、その後、渡部さんが騒動以前のように活動しているとは言い難い。かつて渡部さんは「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)の火曜日レギュラーを務めていたほか、「王様のブランチ」(TBS系)では司会を務めるなど、テレビ界で幅広く活躍してきたが、騒動からの復帰以降、これら全国ネットや、それに準ずる多くの地域で放送される番組への復帰は、いまだかなっていない。

   渡部さんの復帰が順調に進んでいない理由について、J-CASTニュース編集部はメディアエンターテインメントを研究する同志社女子大学の影山貴彦教授に見解を聞いた。

  • 渡部建さん(2017年撮影)
    渡部建さん(2017年撮影)
  • 渡部建さん(2017年撮影)

「『少しでも早く復帰したい』という思いが透けて見えてしまっている」

   なぜ、渡部さんは地上波のテレビ番組に本格的に復帰できないのだろうか。影山氏は、芸能人が不祥事を起こした後、復帰に当たっての明確なルールがない中、渡部さんが復帰を急ぐあまり世論の動きを見誤った結果ではないかと指摘する。

「渡部さんの『少しでも早く復帰したい』という思いが、ご本人の一挙手一投足から透けて見えてしまっていることが原因だと思います。『白黒アンジャッシュ』への復帰時期も含め、これまで、渡部さんは逆風が必ずしも収まりきっていない状況で本格的な活動再開に向けての動きを進めてしまいがちでした。近々で言えば、昨年11月にご本人が発売した『超一流の会話力』という書籍の存在もまた、あと少しで今度こそ収まりそうだった逆風が再び吹き始めてしまった感はあります」

   では、渡部さんはどうすれば良かったのだろうか。影山氏は、不祥事ではなくスキャンダルから復帰した例であるとはしつつ、復帰へのロードマップとしてはモデルの香里奈さん(38)が挙げられると指摘する。

「香里奈さんは2014年にフライデーに就寝中のスクープ写真を掲載され、その後、しばらくはメディアから遠ざかりましたが、今やドラマやバラエティーで何の違和感もなく活躍されており、2月10日放送の『ラヴィット!』(TBS系)への出演を見た方も多いと思います。渡部さんとの違いが出た理由を考えるなら、逆風が収まるのを十二分に待っていたがゆえに復帰するまでに長期間を要したものの、同時に逆風が再び吹くこともなくなったとは言えないでしょうか」

「もう少しの辛抱が肝要」

   影山氏は番組にCMを出すスポンサーや、その後ろにいる視聴者の存在も大きいと説明する。

「スポンサーは少しのクレームが出ただけでもCMを出すことには慎重になります。メディアの中で1番批判に対して脆弱と言えるであろう広告に支えられている民間放送ですから、たとえ、渡部さんやその周囲の方がどんなに強く復帰を願っても、視聴者からのクレームには抗えないという面はあります。クレームを出してくる層が果たしてどれぐらいの人数なのか疑わしくとも、その声が大きい場合は、やはり復帰のネックとなるでしょう」

   それでも、影山氏は渡部さんには再起のチャンスが与えられてしかるべきだとの考えを示した。

「1度のしくじりで追放されるなどという残酷なことはどの業界であっても望ましくありません。そのためには逆風が完全に収まるのを待ってほしい。収まるのを待つのはこの上なくしんどいことではありますが、どうか、もう少しの辛抱が肝要であるとエールを込めてお伝えしたいです」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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