2024年 4月 26日 (金)

「これだから障害者は」割り込み告発の車椅子ギャルに誹謗中傷「声を上げたら叩かれる」 投稿削除

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   「車椅子ギャル」の愛称で活動するYouTuber・さしみちゃんが2023年3月4日、エレベーターでの割り込み被害を訴えた投稿を削除したことを報告した。

   さしみちゃんは2月28日にツイッターで、割り込み被害の様子を捉えた映像を添え「今日も今日とて抜かされた エレベーターほんっと嫌い」と当事者の苦しみを訴えた。だが、投稿が拡散されたことで一部から批判や誹謗中傷の声が寄せられていた。

  • さしみちゃんのインスタグラム(sashimi_channn)より
    さしみちゃんのインスタグラム(sashimi_channn)より
  • さしみちゃんが公開した動画。ツイッター(@misa_misaxxx)より
    さしみちゃんが公開した動画。ツイッター(@misa_misaxxx)より
  • さしみちゃんのインスタグラム(sashimi_channn)より
  • さしみちゃんが公開した動画。ツイッター(@misa_misaxxx)より

「決して晒したいなどと言う気持ちがあったわけではない」

   ツイッターの動画では、数人の男女を乗せたエレベーターに向かって、さしみちゃんが車椅子を近づける間に、後方からやって来た男性が乗り込み、自身が乗れないまま扉が閉まる様子を記録。並んでいたにもかかわらず割り込まれたとしていた。度々こうした被害にあっているという。

   動画が拡散されると、さしみちゃんは2日深夜「暖かいコメント、貴重なご意見、ありがとうございます」とした一方、「一部で一方的な誹謗中傷が上がっている」として当時の状況を説明。「決してスマホ見てたから乗るかわからないような状況ではなかったはずです」と強調した。

   「自分で声かけろ」という声にも、「人生で何度も声掛けしてますが、無視されてたり、怒鳴られたり、その後後をつけて嫌がらせを受けるなどの経験がありなかなか声掛けはトラウマになっています」(原文ママ)とつづっていた。

   さしみちゃんは4日、投稿を削除したことを明かした。

「予想を遥かに上回る反応をいただいて驚いています。私自身悲惨な現状をどうにか伝えたいという気持ちだけで、決して晒したいなどと言う気持ちがあったわけではないので一旦削除の対応をさせていただきます。この件について多くの人に知っていただくきっかけになれていたら嬉しく思います」

「一連の流れとしてはすごく感情的だったなと思います」

   さしみちゃんは3日に公開したYouTube動画「もう限界です。私からのお願い」で、一連の騒動をめぐる詳細を伝えている。寄せられた反響は「99.5%くらいは『本当に気づかせてくれてありがとう』とか『考えるきっかけになりました』って言っていただけて」と前向きな声が大半を占めたという。

   ツイッターに投稿した動画の場面について、普段は在宅勤務だが電車移動したところ2日連続で「大変な目に遭った」と話す。この場面以外でも「ほとんどエレベーターに一発では乗れなかった」という。「だいぶ悲しい思いをしていました」といい、「感情的になってしまって。前の日も同じような状況があったので、昨日の続き的なイメージで、あの動画を『今日もこんなだったよ』と投稿した」と経緯を説明した。

   謝りたいことがあるといい「一番は、動画を撮らない方が良かった。それは本当のことだと思いますし、私もだいぶ感情的になって。ただ、もう何度も何度も言葉で伝えているけど伝わらないっていう現状があったので(動画に)収めたという状況です」「悲しいという気持ちが先行して動画を撮った。そしてそれをツイートしたのは、一連の流れとしてはすごく感情的だったなと思います」としている。

「障害者全体に対するヘイトが結構見受けられて」

   さらに「『なんで障害者に譲らなきゃいけないんだ』とか『これだから障害者は』とか、そういった障害者全体に対するヘイトが結構見受けられて。私が発信したので、私に対してはまあ仕方ないと思うんですけど」と自身だけでなく全ての障害者に対する誹謗中傷が寄せられたという。

   このような反応について「なぜ私がこの活動してるかというと、これから障害を負ってしまう人、これから障害を持って生まれてくる人、今障害があって苦しんでる人たちにもっと暮らしやすい世の中になってもらいたい思いがあって活動・発信しているにもかかわらず、私が問題提起したことによって、そういう悲しい声が当事者の人の目に入ってしまったのはすごく申し訳なかったなと思います」と詫びた。

   さしみちゃんは「『障害者って声を上げたら、こうやって叩かれるんだ』という世界を見せてしまったのかなと思って、すごく悲しいかなと思います」としながら「誰かがこうして発信していったりしないと世の中変わらないと思う」と見解を示した。

   ツイッターに動画を投稿した意図を「『あの人たちが悪いから、晒してやろう』っていう気持ちがあったわけではなくて、こういうことが事実としてあるから『車椅子の人が来たら、乗っていても降りるのがルールなんだよ』と周知したかった、というのが全てです」と改めて説明。一方「いろいろご意見をくださる方はもう何を言っても伝わらない部分もあるのかなと思うので、そこら辺は仕方ないかなと思います」とも語っている。

   6日未明にはツイッターで「当事者の気持ちを憶測で語り広がっていくのって怖いね。マイノリティ叩きが連日起こってて疲弊しちゃう。日曜日の夜くらい、携帯閉じて、大切な人や大切な自分のことを労わろ~」と投稿している。

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