ヒト臨床試験で「有意差を完全保証」 炎上の企業が謝罪「誤解を招く表現があった」サービス名変更

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   ヒト臨床試験での有意差を「完全保証」します――。研究倫理を逸脱したようなサービスが日本国内で登場し、SNSで批判が殺到している。

   提供するオルトメディコ(東京都文京区)は2023年3月24日までに「誤解を招く表現があった」と謝罪し、サービス名を変更した。

  • プレスリリースより
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  • オルトメディコの声明
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「科学はどこへ行った?」

   物議を醸したのは、オルトメディコが3月7日に発表した「ヒト臨床試験有意差保証プラン」だった。

   同社は、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品をはじめとしたサプリメントや飲料のヒト臨床試験を手がける。新サービスは「業界初!」と喧伝し、臨床試験の有意差を「完全保証」するという。

   「通常、臨床試験は有意差を保証できるものではありません」とするも、「有意差が出ない (失敗する) リスクを最小限に抑えるため、当社のノウハウを駆使し、有意差が出る可能性を極限まで最大化したデザイン設計プランを導き出しました」と説明している。

   対象となる機能性は、「体脂肪を減らす」「中性脂肪を抑える」「コレステロール値を改善」「尿酸値を下げる」「健康な肝臓の機能を維持」の5つ。機能性表示食品の機能性を裏付ける根拠作りを確約するというものだ。機能性表示食品はトクホと違い、効果や安全性について国の審査はない。「事業者の責任」でエビデンス(科学的根拠)を示している。

   通常のヒト臨床試験では、有意差なしと判明した時点で終了する。しかし、このプランは追加料金なしで再試験を行い、有意差が出るまでやり直す。その後の論文執筆や国への機能性表示食品の届出も無償オプションで用意する。

   有償でのコンサルティングサービスもあり、届出実績のある既存成分は800万円、そうでない新規成分は1600万円だ。

   SNSでは研究者などから「これはびっくり。科学はどこへ行った?」「再現性問題の教科書があったら全文掲載したくなるレベル」と猛反発を浴び、研究倫理が問われる事態となっている。

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