渋谷ハロウィーン、「来ないで」は逆効果? 区長警告&巨大看板めぐり議論

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   今年もハロウィーンシーズンがやってきました。日本でのハロウィーンと言えば、何かと話題になるのが東京・渋谷です。数万人規模の人が渋谷駅周辺を訪れ、コスプレなどをして街を練り歩く様子がSNSやメディアを通じて発信されます。

   そんな中、2023年は渋谷駅前に「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません」と書かれた巨大な看板が設置され、大いに注目されています。

   看板は渋谷区が掲示したもので、メッセージをめぐってX(Twitter)でもさまざまな議論を呼んでいます。ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」、今回は「渋谷ハロウィーン」について掘り下げます。

  • 渋谷駅前に設置された看板(2023年10月17日撮影)
    渋谷駅前に設置された看板(2023年10月17日撮影)
  • 話題になった2019年の広告(渋谷区観光協会プレスリリースより)
    話題になった2019年の広告(渋谷区観光協会プレスリリースより)
  • 渋谷駅前に設置された看板(2023年10月17日撮影)
  • 話題になった2019年の広告(渋谷区観光協会プレスリリースより)

まぁあれだけ騒ぎを起こせば...の声

   渋谷でのハロウィーンは多くの人で賑わう一方で、一部のマナーの悪い人物による迷惑行為が発生するなど、ネガティブな話題が後を絶たないという問題もあります。

   これまでもハロウィーンシーズン中のマナー向上を呼びかけてきた渋谷区ですが、2023年9月には長谷部健区長が記者会見で「ハロウィーン期間中に、ハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来ないで欲しい」と明言。渋谷駅前にも「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません」というコピーの看板が設置されました。

   長谷部区長は、2022年のハロウィーンシーズンに、韓国ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)にて、混雑が原因で発生した大規模な群衆事故にも言及しており、2023年の渋谷区の発表は、こうしたリスクへの警戒をより強めた結果とも言えそうです。

   渋谷駅前の看板がXで拡散されると、「渋谷区長マジ切れ看板じゃん」「まぁあれだけ騒ぎを起こせば当然」「(看板を掲示することで)少なくとも今まで漠然とあった肯定的な雰囲気は壊せる」と理解を示す反応が相次ぎました。

渋谷駅に『渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません』という巨大看板が出ていたけど効果がないどころか逆に人が集まりそう「イベントなら池袋で」 - Togetter

「ハロウィーンを渋谷の誇りに」看板からの変化に思うこと

   渋谷駅前にハロウィーン関連の看板が掲示されたのは、今年が初めてではありません。

   あるXユーザーが、2019年から2023年に至るまでの看板のメッセージの変遷を並べて「離婚に至る夫婦の経過を見ているよう」と例えた投稿が拡散されました。

   投稿には2019年の「ハロウィーンを渋谷の誇りに」、2020年の「今年のハロウィーンは外出自粛モードで安全に」、2022年の「ルールを守る人は渋谷を守る人」、と2023年以前のメッセージ看板の写真が並んでいます。

   この中でも、特に2019年のメッセージは一読すると、区としてハロウィーンイベントをポジティブに捉えているようにも見えることから、「人を集めたい時は集めておいて、都合が悪くなったら来るなというのはどうなのか」という声も挙がりました。

2019年「ハロウィーンを渋谷の誇りに」→2023年「渋谷はハロウィーンの会場ではありません」の変化が離婚に至る夫婦の経過を見ているよう - Togetter

   しかし、「ハロウィーンを渋谷の誇りに」の看板は、渋谷ハロウィーンで参加者によるトラック横転騒ぎが起きるなど社会問題として注目が集まった2018年の翌年に掲示されたもの。こうした背景を踏まえて、「(2019年の時点で)そもそも肯定的なニュアンスとは思えない」「これ『ハロウィーンは渋谷に来てね!』ではなく、『楽しむのはいいけどマナーは守れや』というニュアンスでは」とする意見も出ています。

   「2019年時点で既に離婚危機であったのだが、一向に改善しなかった結果がこれって感じ」「内容が同じで伝え方が変わっただけだとしても、ここまで変わると本当に『離婚に至る夫婦の経過』だね」と、投稿者の例えに共感するユーザーも複数みられました。

むしろ行政主体のダサいイベントにしてしまえばいい?

   渋谷区の看板については、肯定的な意見だけでなくその効果について疑問視する反応も少なからず見られました。

   あるXユーザーは、看板で「来ないで」と暗に呼びかけることで、かえって一部の参加者の反骨精神を煽り「『ルールに盾突くおれたちカッコいい』みたいにならないかしら」と投稿。その上で、「行政主催のダサいハロウィーンを実施すれば若者は来なくなる」というユニークな案を提示し、注目を集めました。

渋谷区がハロウィンに来るなと言うとむしろ反骨心を煽られるので、行政主催でクソダサイベントにすればいいのでは? - Togetter

   投稿に対し、「看板にでかでかと『大歓迎』とか書いちゃうといい。旗を掲げてダサい衣装で開会式とかやっちゃおう 」「素人カラオケ大会と謎景品のビンゴおそろいの黄色のブルゾンを着た運営陣」といった「ダサさ」を強調した行政主体のハロウィーンに想像を巡らせる投稿が盛り上がりました。中にはダサいハロウィーンの誘致看板を自らデザインする人も。

   やや大喜利のような流れになりつつも、「入場を区切って全員の身分証確認すれば多少は大人しくはなりそう」「"良く知らない他人に強制され踊らされるハロウィーン"に白けて、ある程度人が少なくなる可能性はあるのでは」といった、行政主体のイベントにした場合の効果について言及する反応もありました。

   渋谷区が明確に「来ないで」と表明したことを受け、今後の渋谷ハロウィーンにいったいどんな変化が起きるのか。引き続きXユーザーの間で盛んに意見が交わされそうです。

   以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」でした。今回紹介したTogetterまとめを振り返りたい方はこちらからどうぞ。次回もお楽しみに。

【まとめ一覧】

渋谷駅に『渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません』という巨大看板が出ていたけど効果がないどころか逆に人が集まりそう「イベントなら池袋で」 - Togetter

2019年「ハロウィーンを渋谷の誇りに」→2023年「渋谷はハロウィーンの会場ではありません」の変化が離婚に至る夫婦の経過を見ているよう - Togetter

渋谷区がハロウィンに来るなと言うとむしろ反骨心を煽られるので、行政主催でクソダサイベントにすればいいのでは? - Togetter

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