山本由伸に今永昇太...投手のメジャー流出が止まらない 日本野球は「打高投低」回帰の可能性

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   メジャーのFA市場は日本人投手が大人気だ。ポスティングシステムで移籍を目指すオリックス・山本由伸、DeNA・今永昇太は複数球団による争奪戦に。日本ハム・上沢直之にはレイズ、パイレーツが獲得に興味を示しているという。2年連続セーブ王に輝いた楽天・松井裕樹はFA権を行使し、パドレスと合意間近であることが米国の複数メディアで報じられた。

  • オリックス・山本由伸選手は侍ジャパンでも活躍した(写真:AP/アフロ)
    オリックス・山本由伸選手は侍ジャパンでも活躍した(写真:AP/アフロ)
  • オリックス・山本由伸選手は侍ジャパンでも活躍した(写真:AP/アフロ)

野手に比べて投手は成功をイメージしやすい

   侍ジャパンが世界1に輝いた23年3月のWBCの影響が大きいだろう。日本人投手たちが好投を見せたことで、評価がさらに高まった。今オフはヤクルト・高橋奎二が将来的なメジャー挑戦の意向を表明。ソフトバンクの左腕・大関友久も将来メジャーでプレーしたい思いを明かしたことがスポーツ紙で報じられた。

   球界関係者は「この流れに歯止めを掛けられないでしょう。世界最高峰のリーグでプレーしたいという思いを抱くのは野球人として決して不思議なことではない。実際にダルビッシュ有、大谷翔平、千賀滉大が活躍している。なかなかメジャーで力を発揮できない日本人野手に比べて投手は成功をイメージしやすい部分があると思います。一流投手たちがメジャーに流出することで、投高打低のトレンドが変化するかもしれない。一昔前のように打高投低に戻る可能性がある」と指摘する。

   パリーグはオリックス・頓宮裕真が打率.307で首位打者を獲得し、楽天・浅村栄斗、ソフトバンク・近藤健介、ロッテ・ポランコが26本塁打でタイトルを分け合ったように、野手陣の数字が軒並み下がっている。セリーグも規定打席に到達し、打率3割に到達した選手は3人のみ。投手陣は防御率10傑で全員が2点台以下だった。

   日本人投手のメジャー流出に歯止めがかからない状況で、野球の質が変わるかもしれない。

(中町顕吾)

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