2024年4月1日に羽田空港で行われた日本航空(JAL)や全日空(ANA)の入社式では、アスリートからもお祝いのビデオメッセージが寄せられた。JALでは、米大リーグのロサンゼルス・ドジャースで活躍する大谷翔平選手(29)が、ドジャースのユニフォーム姿で「どんなときも前向きに明るく」などとエールを送った。メディアでも話題を呼んだこのメッセージだが、ある事情から「激レア」なものになった可能性が――。ドジャース移籍念頭に「30歳の節目の年に新たな舞台で新たな挑戦を続けます」大谷選手のメッセージは、JALが18年に「サポート契約」を結んだのが縁。当時のJALの発表では「米MLBロサンゼルス・エンゼルスへ入団する大谷翔平選手とのサポート契約を締結しました」と説明されていた。入社式のビデオメッセージの前半は、ドジャース移籍に関連した内容だ。「JALグループの皆さん、大谷翔平です。いつも応援してくださって、ありがとうございます。今年から僕は、ロサンゼルス・ドジャースのチームの一員になりました。30歳の節目の年に新たな舞台で新たな挑戦を続けます。これからも、今まで以上に、皆様に夢と感動を与えられる、そんな選手であり続けたいと思います」後半は、「節目」にからめた前向きな内容だ。「節目といえば、JALも今年、国際線70周年ですね。お互いこれからも新しい世界に向かって飛び続け、どんなときも前向きに明るく元気な未来を目指して頑張りましょう。大谷翔平でした」メッセージの冒頭では、画面の右上に大リーグのロゴが入り、右下に「メジャーリーグベースボールの商標及び著作権は、メジャーベースボールの許可に基づいて使用しています。詳しくはMLB.comを参照ください」という注意書きも確認できた。ANAとドジャースが契約を発表ところが翌4月2日にはANAがドジャースと「オフィシャルジャパニーズエアラインパートナー」として複数年契約で合意したと発表。JAL施設で見られる大谷選手のドジャースユニフォーム姿は「最初で最後」になる可能性もある。約2600人のJALグループ新入社員にとっては「激レア」な機会となった。一方、そのANAグループの入社式にビデオメッセ―ジを寄せた一人がサッカー日本代表の森保一監督だ。森保監督は、「新しい未来のスタート地点に立ち、今、とてもワクワクしていると思います。これからたくさんの仲間たちと失敗を恐れずに、どんどんチャレンジしてください。皆さんとよきパートナーとして同じチームになったことを誇りに思い、ともに戦っていくことを楽しみにしています。ともに日本を盛り上げていきましょう」と激励した。なでしこジャパン(日本女子代表)池田太監督も「これから、楽しいことも大変なことも待っていると思いますが、新しいチャレンジを楽しんで仲間と一緒に高みを目指してください」と呼びかけた。ANAは日本サッカー協会と23年から26年の4年間にわたって「JFAメジャーパートナー」契約を結んでいる。協会は22年末までJALと「サポーティングカンパニー」契約を結んでいた。(J-CASTニュース編集委員兼副編集長 工藤博司)
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