FANY(東京都新宿区)とカヤック(神奈川県鎌倉市)は、「野田ゲー」最新作Nintendo Switch「スーパー野田ゲーMAKER」を2024年12月19日に発売する。
本作にかかわっているのが、お笑いコンビ「マヂカルラブリー」の野田クリスタルさん。2020年、ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり」で、自作ゲームの実況ネタで優勝。以後、「野田ゲー」が実際にゲームとして商品化され、今回が第3弾となる。
「野田AI」の質問に回答、30~60秒でゲーム生成
「スーパー野田ゲーMAKER」の目玉は、会話や質問に答えるだけで簡単にゲームをつくれるシステム「野田AI」だ。「プレイ人数は?」「ゲームの目的は?」「世界観の方向性は?」といった質問を投げかけてくる。これらに回答していくと、ゲームが30~60秒で生成される。
ゲームのジャンルは、さまざま。「野田AI」に対する回答によってゲーム内容は異なるので、何度でも新しいゲームをつくって遊べる。自作ゲームをオンライン上で公開して他のプレイヤーが楽しんだり、他人の作品をカスタマイズして二次創作したりも可能だ。
本作は、2024年9月15日~11月13日に行われたクラウドファンディングで、総額1675万9000円の出資額を集めた。
ゲーム内では、出資者から提供されたキャラクターのイラスト、ゲームの背景、BGMや効果音、ペットの写真など、4500点以上の素材を自由に組み合わせられる。
既存のジャンルに当てはまらない
「野田ゲー」シリーズのメインディレクターを担当した、面白法人カヤック・後藤裕之さんを取材した。「スーパー野田ゲーMAKER」は、ゲームをつくる楽しさ、つくったゲームを人に楽しんでもらう喜びを、多くの人々に体験してほしいという思いから制作したと話す。
「野田AI」で生成されるゲームの種類は、アクションゲーム、シューティング、パズルゲーム、リズムゲーム、クイズゲームといったジャンルだけではない。
操作方法やクリア条件、ギミックといった要素を自身で加えることができる。それにより、先述のジャンルから、格闘ゲームやレースゲーム、スポーツゲームやタワーディフェンスなどに生まれ変わるという。
また、格闘ゲーム中にクイズゲームやリズムゲームが始まるような、既存のジャンルに当てはまらない形が生まれるケースもあるとの話。
全年齢を対象としており、小さい子どもや、ゲームを一度も遊んだことがない高齢者でも楽しめるように開発していると、後藤さん。「野田AI」の質問に答えるだけで、誰でもゲームを生み出すことができるのが魅力だと話した。