英メディアが選ぶ井上尚弥「名勝負ベスト5」、2位はドネアとの再戦、1位は「まさに冷酷無比な戦いぶり」

   英ボクシング専門メディア「ボクシングニュース」(ウェブ版)が2025年4月10日、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)の特集記事を公開した。

  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 鍛え上げられた上半身を披露する井上(本人インスタグラムより)
    鍛え上げられた上半身を披露する井上(本人インスタグラムより)
  • ジムメイトと食事を楽しむ井上(本人インスタグラムより)
    ジムメイトと食事を楽しむ井上(本人インスタグラムより)
  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 鍛え上げられた上半身を披露する井上(本人インスタグラムより)
  • ジムメイトと食事を楽しむ井上(本人インスタグラムより)

「井上の最も破壊的なパフォーマンスのひとつはWBSS準決勝」

   この日は、井上の32回目の誕生日ということもあり、同メディアは、これを記念して井上の「名勝負ベスト5」を独自の視点から選出した。

   同メディアは「井上が32歳を迎えたこの日、これまでで最高の勝利の数々を振り返る。リストは5つ以上に及ぶだろうが、ここでは日本の破壊者の代表的な猛烈なフィニッシュに絞った」と説明し、「名勝負ベスト5」を紹介した。

   5位は、18年5月に東京・大田区総合体育館で行われたWBA世界バンタム級タイトル戦。王者ジェイミー・マクドネル(英国)に挑戦した一戦で、井上のバンタム級初戦だ。

   井上は、身長で10センチ、リーチで12センチ上回るマクドネルを試合開始早々、ボディーでダウンを奪うと、そのまま攻撃の手を緩めず1回TKO勝利。ライトフライ級、スーパーフライ級に続いて世界3階級を制覇した。

   4位は、19年5月に英グラスゴーで行われたIBF世界バンタム級タイトル戦。IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)準決勝で対戦し、2回に3度のダウンを奪い2回TKOで勝利した。

   同メディアは「井上の最も破壊的なパフォーマンスのひとつは、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズの準決勝で見られた。この日本人パンチャーは開始ゴングから気合十分で、ロドリゲスの鼻をへし折り、3度のダウンを奪い、第2ラウンドで決定的な勝利を収めた」と寸評。

   3位は、14年12月に東京体育館で行われたWBO世界スーパーフライ級タイトル戦。同王座を11回防衛した名王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)に挑戦し、2回KO勝利を収め、世界2階級制覇に成功した。

「あらゆるパンチを繰り出し、そして命中させた井上」

   2位は、22年6月にさいたまスーパーアリーナで行われたWBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦だ。

   WBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)との再戦を2回TKOで制した。

   ドネアとは19年11月に対戦。この時は井上が3-0の判定勝利を収めたものの、2回にドネアの左フックを浴びて右目上をカットするなどして苦戦を強いられた。試合後、右目眼窩底と鼻の骨折が判明した。

   「ボクシングニュース」が1位に選出したのは、23年7月に東京・有明アリーナで行われたWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトル戦。井上のスーパーバンタム級初戦で、王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦した1戦だ。

   井上は体格差が不安視されたものの、8回に左フックでダウンを奪い、立ち上がったフルトンに対して追撃し8回TKOで世界4階級制覇を達成した。

   同メディアは「井上がスティーブン・フルトンを圧倒的な、一方的な戦いぶりで倒した。あらゆるパンチを繰り出し、そして命中させた井上は、まさに冷酷無比な戦いぶりを見せた」と評価した。

   25年5月4日に米ラスベガスでWBA世界スーパーバンタム級1位ラモン・カルデナス(米国、29)を相手に王座防衛戦を行う井上。

   スポーツ紙の報道によると、32歳の誕生日を迎えた井上は。所属ジムを通じて「32歳になったが、まず肉体の変化はまったくない。それに気持ちもどんどん上がってきている。ここから3年が本当にピークまで持っていける時期だと思っている。32歳になり、ここから3年という逆算でまた頑張りたい」とコメントしたという。

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