高騰を続けるコメの価格。2025年5月13日に農林水産省が発表した全国スーパーでのコメの平均価格は前の週から19円下落し、18週ぶりの値下がりとなった。だが、ここで発表された5キロあたり4214円(税込み)という価格は、前年同時期比で2108円高い。去年よりも約2倍の価格である。
江藤拓農水相は13日の閣議後会見で「ひとつの変化で歓迎したいと思うが、消費者が大いに評価するような水準ではなく、まだまだこれからだ」と述べている。
農家・JAは不足する主食用米の生産へ舵を切った
実際、この状況はすでに米飯だけでなく、私たちが口にするさまざまな食物に影響を与えるのは必至である。
ここへきて、農家やJAは主食用米への作付けを増やす動きを強めている。
農水省の調べによれば、2024年産では全国の主食用米作付面積が前年から1.7万ha増加している。さらに2025年産の水田作付け意向調査では、主食用米作付面積が前年比約2.3万ha増加した一方、米菓原料用などの加工用米は減少傾向を示している。
これによって、何が起こるのだろうか。