「コメ価格は決して高くない」とJA全中会長
主食用米不足により、家畜の飼料として使われる飼料用米の作付けも減少している。
農水省では、生産者団体による飼料用米の集荷・流通体制が確立されていることから、主食用ほどの高騰は抑制できるとしているが、そのリスクへの懸念は大きい。
家畜の餌は飼料用米やトウモロコシ、麦を混ぜて作るのが一般的だが、ブランド肉──特にブランド豚肉では、飼料用米を多く使っていることをアピールする場合も多い。
さらに近年の円安傾向により、主に米国から輸入しているトウモロコシの価格も5年ほどで倍になっており、生産者にとってはダブルパンチの状況である。
そのようななか、5月13日の定例会見で全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は、「コメ価格は決して高くない」「長年にわたり、生産コストをまかなえていない極めて低い水準だった」と発言。
高まる消費者の負担や、流通に深く関わるJAの責任をさておいて、米価高騰は農家を支援するために当然だと言わんばかりの発言には、非難が集まっている。
令和のコメ騒動は、まだまだ続きそうだ。