地域の生き物だけでなく...ウミガメにも展示のこだわり
魚が遡上する理由も説明した。いわく、前提として先の水槽で展示している魚の多くが、基本的には流れのあるところに住んでいる。自らが流されないために、流れに逆らって常に泳いで一定の位置を維持できるようにしているうえ、餌や空間を求めて、飛び越える動作をしてまで移動できる、必要があってするのだという。
1966年に開館した姫路市立水族館。地域性を重視した展示を中心に、これまでに播磨地方で身近に見られてきた生き物のほか、海の生き物ではペンギンやウミガメも展示している。「イルカみたいな『水族館っぽい』目立つ生き物はなかなかいない」とするも、展示にはこだわっている。
例えば、ウミガメや淡水のカメに関しては産卵場所となる砂場を設けて、展示エリア内で繁殖も行えるようにしている。前者は産卵シーンが夜のため来館者は見ることが出来ないが、後者はタイミング次第で日中に目撃することが可能だという。
そのほかには標本などを手に取って観察できる「ハンズオン」の展示や、ドクターフィッシュ、サメ、エイ、ヒトデ、ウニといった生き物と触れ合える「タッチプール」もあるとアピールしている。