共生化・多様化が進む現代の大きな問題に
最初に述べたように、日本の在留外国人は増加している。多様な人々が地域社会に溶け込んでいる例も少なくない。
イスラム圏からの外国人材を多く受け入れている宮城県では2024年、土葬墓地整備の検討が始まった。
すると「風評被害で農産物が売れなくなる」「外国人ばかり優遇するのか」といった反対意見が出た。さらに報道が広がると、SNSでは差別的な投稿も多く見られるようになった。
宮城県の村井嘉浩知事はこうした中傷を「非常に問題」と述べ、「寄り添う姿勢も必要だ」として整備に意欲を見せている。
共生化・多様化が進む現代社会において、避けて通れない土葬の問題。成熟した議論が望まれるところだ。