完全キャッシュレスバス実証実験で判明...意外にも「若者こそ現金派」のなぜ

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「子供にスマホを持たせたいが、自由にアプリをダウンロードさせたくない」の声

   この背景には、やはり「スマホ」と「クレジットカード」にあるのではないか。

   20代のうち、こと学生はまだクレカを持っていない可能性も少なくないだろう。そのうえで、自分自身の収入がないうちはデビットカードやネットバンキング、そしてそこから紐付けられるモバイル決済チャージなども彼らにとってはやや敷居が高いということか。

   これが10代以下であればなおさらだ。小学生であれば持っていてもそれは「キッズスマホ」だろうし、中学・高校生になってスマホを持ち始めても、場合によってはアプリのダウンロードを親が制限しているというケースもありそうだ。

   筆者自身、「子供にスマホを持たせたいが、自由にアプリをダウンロードさせたくない」「課金やキャッシュレス決済等、お金を使う使い方は避けたい。どうしたらいいか?」という親からの声はよく聞く。やはり10代は、大人のようにスマホを自由に利用できるわけでないのだ。

   また、10代の以下が毎月のお小遣いを現金でもらっているとしたら、それをわざわざキャッシュレス決済の残高にする必要性はあまりない。

   つまるところ、キャッシュレス決済とは、自身の所得を確立させている大人が選択できる手段である。そのような事情が、報告書の数字に表れている。

(澤田真一)

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