石破茂首相が2025年6月7日、群馬県を視察に訪れた際の発言が波紋を広げている。「『女性強そう』みたいな、なんか引いちゃうところがある」発言は、次のような内容だ。「我々西日本の人間は、『北関東』って聞いただけでなんか怖そう。で、群馬県って聞くと、なんか『怖い人がたくさんいそう』みたいなところがあってですね。あと『女性強そう』みたいな、なんか引いちゃうところがあるんですけど」笑いを交えた発言ではあったが、特定の県や地域を名指しして「怖そう」などと語ったことについて記者団に真意を問われると、差別の意識はなかったなどと説明した。「真意も何も、それはよく言われますよね。『かかあ天下とからっ風』っていうのは。そこに差別という意識は全くありません」「地域や女性への差別にはあたらないのか」との質問には、「ネガティブな響きではなく女性が芯が強く地域を支えているという意味合いで差別の意識はまったくない。義理人情に厚いことを申し上げているだけだ」などと説明した。石破氏の発言をめぐっては、SNSでは「いやまあそういうネタが広まっているのは解るけれども、総理大臣の立場で、その言い方で言うたらあかんだろうよ」といった困惑の声も出た。「群馬にも東日本にも失礼」「もうこんな言葉狩りで叩くのやめたら」野党の受け止め方もさまざまだ。立憲民主党の小沢一郎衆院議員は、「こういうのは本当にやめたほうがよい。群馬にも東日本にも失礼」と批判。続く投稿では、「自民党は、差別の意識がもともと強いということ。偏見、分断。こんな自民党に政権を委ねる訳にはいかない」などと政権打倒の主張につなげた。一方で、国民民主党の玉木雄一郎代表は「もうこんな言葉狩りで叩くのやめたら。問題ないでしょう。総理には気にせず国政に邁進してもらいたい」としている。一方、自民・公明の推薦を受けて当選した群馬県の山本一太知事は8日午前、「石破総理の『群馬のひと怖そう』発言(笑)には何の問題もない!! 〜改めて今回の来県に心から感謝!!」と題したブログを更新し、「最初に結論から言うが、何の問題もないと思う!! マスコミがなぜ、こんなことで騒ぐのかが、よく理解出来ない!!(苦笑)」などと主張した。「総理のこの言葉の中に、悪意など微塵も感じない!! これって、石破流の『ウケを狙った』言葉だ。(笑)石破総理は、昔から会話の中で、この種の独特のユーモアを織り込む癖がある!!」としている。
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