2024年に行われた東京都知事選に政治経験なしで出馬し、約15万票を獲得したAIエンジニアで起業家の安野貴博氏が25年6月14日、選挙をめぐる「書類仕事」への疑問をXで明かした。「URLを1マス1文字ずつフリガナをつけて書く必要がある」安野氏は5月8日、新党「チームみらい」を結成し、自身も比例代表で夏の参院選に立候補することを表明した。新党結成に際して行った会見では、現在の政治の話題はお金の再配分、再分配に偏り、未来の成長に関する議論が不十分ではないかと語り、「テクノロジーで誰も取り残さない日本を作ること」を目標に掲げた。「成長戦略と、柔軟かつ迅速に変化に対応できる社会システム」に注力する政党を目指すという。SNSでは、立候補の届出にまつわる困りごとを発信している。14日に公開した【選挙のびっくり書類仕事シリーズ】との投稿では、「政党のホームページのURLを1マス1文字ずつフリガナをつけて書く必要がある書類を前に謎の感情に襲われております。味わい深い」と困惑を吐露。投稿には、「ーのウェブサイト等のアドレス(ふりがな付き)」と書かれた文書も公開した。説明によると、「この書類は、候補者届出書に記載したウェブサイト等のアドレスを確認するために御提出いただくものです」という。「英数字及び記号にフリガナを記載してください」との指示があり、「読み間違えやすい文字・記号の主な例」として、「0(ゼロ)とO(オー)「1(イチ)とl(エル)」「2(二)と7(ナナ)とZ(ゼット)」などの英数字を例示した。「こういうのどんどん発信して欲しい」政治にテクノロジーを取り入れ、デジタル化を推し進めたいとしていた安野氏だけに、こうしたアナログ頼りの手続きには疑問が残るようだ。安野氏の訴えには、「安野さんマジで期待。こういうのどんどん発信して欲しいです」「切り込んで頂くのは素晴らしいと思います。規制が多く行革が進んでいない分野のひとつ」など、改善への期待の声が寄せられた。一方、一部からは「0とO(ゼロとオー)とか過去間違いがあって、再発防止策としてこのような形になったのでしょうね 紙で残す前提だとこうなるのかも?」など、やむを得ない対応ではとする声もある。なお、安野氏は前13日にも、「選挙の事務手続の難易度はマジですごくて、立候補の届出を出すための事前審査をするための供託証明書を取得するための供託書に添付する代表者の選任を証する書面として総務省自治行政局に届出書の写しをもらいに行かないといけないことがわかったのが今。すごくないですか?」と手続きの煩雑さに疑問を明かしていた。
記事に戻る