鹿児島の駅弁人気販売会社も廃業
街の弁当店は、安い値段でいかにたくさんのメシとおかずを盛るかが勝負だが、それも今は難しい。「近くの安売りスーパーで備蓄米を2000円で買ったけど、5キロばかりじゃ何の助けにもならない」と弁当店の主人は嘆く。九州駅弁グランプリで準グランプリになったこともある、鹿児島中央駅の「桜島灰干し弁当」の販売会社もコメ価格の高騰で廃業に追い込まれた。
定食店はコロナ禍で減った客足が戻ってくる前に、コメの大幅値上がりに見舞われて閉める店が目立つ。
おしゃれなカレー店で女性社員たちがおしゃべりしながらランチしたり、昼休みの合図とともに工場地帯の弁当屋に行列ができたり、学生街の定食屋で大盛り定食をワシワシ食う体育会系がいたりという日本の昼食風景も、なくなっていくのかなあ。
(シニアエディター 関口一喜)