「博士課程の院生に年290万円」受給者の3割は中国人留学生 日本人学生は優遇されていない現状

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不公平な社会から脱出する―中国人留学生の増加背景

   2024年5月1日時点で日本にいる外国人留学生は33万6708人。前年より約5万7400人(+20.6%)増えた(日本学生支援機構調べ)。

   この背景には、世界的な物価上昇がある。文部科学省は「欧米に比べて日本は安く済むため、円安もあり留学先として選ばれているのでは」としている。

   このうち中国人留学生は12万3485人で、全体の約37%を占める。

   中国の全国統一大学入試「高考(ガオカオ)」では、進学定員約450万人に対し約1300万人が受験する。地元の大学に枠が多く、都市部の学生が有利とされており、こうした制度への不満も多い。

   さらに、中国では戸籍制度により「農業(農村)」と「非農業(都市)」に分けられ、移動にも厳しい条件がある。都市部で就職するには高学歴が求められる一方、農村出身者にとってはその取得が難しい。

   こうした状況から、海外を選ぶ学生が増えており、日本は物価が安く、安全で試験制度も公正とされ、選ばれやすい国のひとつになっている。

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