プロ野球南海、阪神などで投手としてプレーした野球解説者の江本孟紀氏(77)が、2025年6月30日に元広島で野球解説者の高橋慶彦氏(68)のユーチューブ動画「よしひこチャンネル」にゲスト出演し、日本ハムの新庄剛志監督(53)の手腕を称賛した。「野球はピッチャーが9回まで投げるもの」新庄監督は22年に日本ハムの監督に就任。1年目、2年目ともにリーグ最下位に沈んだが、3年目の24年シーズンはリーグ2位でレギュラーシーズンを終え、自身初となるクライマックスシリーズ(CS)に進出した。今シーズンは開幕から投手力が安定し、チーム防御率2.33はリーグトップだ。7月2日までリーグ首位に立っていたが、3日のソフトバンク戦に敗れ、3位に転落。首位オリックス、2位ソフトバンクをゲーム差なしで追う展開となっている。阪神OBで新庄の先輩にあたる江本氏は、「最初はどうかと思ったが、新庄は野球の本筋を知っている」と切り出し、新庄監督の投手起用について、次のように評価した。「今年キャンプに行ったとき、(日本ハムの)バッテリーコーチに、阪神にいた山田(勝彦)がいた。あいつにちょっと聞いたら、『(新庄監督は)ピッチャーは、このピッチャー、このピッチャーって絶対に使う。そういう信念を持って使ってきますよ』と。それが表れているのが、ここ何年間か、12球団で1番(投手の)完投数が多い」そして、こう続けた。「最近、バカのひとつ覚えみたいに(投手を)すぐに代えるのが新しいと思っている監督がいる。なんでもかんでも7回になったら代える。そうではなくて、野球はピッチャーが9回まで投げるものだと。本筋を分かっている。それが要するに、結果に出ている」「新庄監督には勝っている根拠があるから見直している」MCを務めた高橋氏が、新庄監督の采配について「必敗法、必勝法を覚えて、選手をずっと使っている。それが浸透してきた。そういうところだと思う。(前中日監督の)立浪(和義)とはまったく違う感じ」と指摘すると、江本氏は「それは本当に思う。立浪とは正反対」と同調した。立浪和義氏(55)は、新庄監督と同じく22年から中日の監督を務め、年齢の近い新庄監督と比較されることもあった。立浪氏は監督時代、3年連続リーグ最下位に沈み、その責任を取る形で24年9月に退任した。新庄監督の手腕について、江本氏は「俺はここ1、2年見直してきた」と切り出し、次のように持論を展開した。「勝っている根拠があるから見直している。俺はピッチャー出身だから、ピッチャーは先発して完投するものだと思っている。野球は、ピッチャーがちょこちょこ代わるものではない。代打が出るとか、ゲーム上、仕方がないときはある。でも基本は、チーム作りをするときに、先発完投型のローテーションピッチャーをどれだけ並べるか。これが基本。だから日本ハムの選手はみんな最後まで投げる」就任4年目の今シーズン、リーグ優勝、日本一を目指す新庄ハム。このままの勢いで突き進むことができるか。指揮官の手腕に注目が集まる。
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