マリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となった藤浪晋太郎が日本球界復帰を視野に入れていることが2025年7月9日にスポーツニッポンで報じられ、大きな反響を呼んでいる。直近は8試合連続無失点藤浪は22年オフにポスティングシステムを利用し、メジャーに挑戦。23年はアスレチックス、オリオールズで計64試合に登板したが、メッツと1年契約を結んだ昨年は右肩痛の影響もありメジャーでの登板なしに終わった。今年はマリナーズとマイナー契約を結び、21試合登板で2勝1敗4ホールド、防御率5.79。直近は8試合連続無失点と状態が上がっていたが、6月17日に自由契約となった。メジャーのマウンドを目指す意志は強かったが、31歳という年齢と、米国で見せているパフォーマンスを見るとその道は険しい。日本球界復帰報道で、気になるのは古巣・阪神の動向だ。スポーツ紙デスクは「阪神は12球団トップのチーム防御率1.92と抜群の安定感を誇ります。先発、救援ともに充実した陣容で藤浪が入る枠がないのが現実です。そもそも、阪神で過ごしたキャリアの後半は1軍定着できずに伸び悩んでいた。米国でも制球難が解消されていないですし、即戦力として計算できない。獲得の可能性は低いでしょう」と否定的な見解を示す。藤浪の潜在能力を高く評価する日本ハム・新庄剛志監督パ・リーグの首位を快走する日本ハムはどうか。新庄剛志監督は藤浪の潜在能力を高く評価し、監督就任当初に獲得を熱望する発言をしたことがあった。ただ、選手たちが経験を積み重ねて野球の精度が上がった今年はパ・リーグの首位を走り、救援陣も安定感が出てきている。投打がかみ合っている状況で、藤浪が必要なのか。NPB復帰が実現した時、どの球団のユニフォームを身にまとうか注目される。(中町顕吾)