「報道特集」に「可及的速やかな検証と訂正」要求の参政党、TBS回答に反発 舞台はBPOへ

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   2025年7月12日に放送された報道番組「報道特集」(TBS系)の特集企画「外国人政策も争点に急浮上 ~参院選総力取材」をめぐり、参政党は「放送内容の可及的速やかな検証と訂正」申入れを行った。党は14日、TBSの回答と今後の対応方針を発表した。党はTBSの回答を「本質的な問題点には一切触れない回答」と非難し、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に申し立てを行う方針だ。

  • 参政党の参院選「第一声」には多くの聴衆が集まった
    参政党の参院選「第一声」には多くの聴衆が集まった
  • TBS「報道特集」の内容に参政党は反発している
    TBS「報道特集」の内容に参政党は反発している
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「身近な人たちの暮らしを脅かすものになるかも」

   「報道特集」では、参院選の争点のひとつとなっている外国人政策にについて、参政党が掲げる「日本人ファースト」をめぐる主張を取り上げた。

   その上で、同党の影響により他党の政策にも外国人に関する項目が盛り込まれるなど、選挙戦における存在感が高まっていると紹介。あわせて、識者による批判的な見解も複数取り上げられた。  番組中のテロップでは、「根拠のない"外国人優遇"」「広がる"排外主義"への不安」「"選挙ヘイト"を許さない」などと表示された。

   また、番組終盤では山本恵里伽アナウンサーが「外国人政策が争点に急浮上する中で、これまではそこまで注目されていなかった強硬な主張が急に支持を集める、であるとか社会が決して受け入れてはこなかった排外的な、差別的な言葉がSNSで拡散していく、そういった現実に正直すごく戸惑いを感じています」とコメント。

   山本アナは「実際、外国籍の人と全く関わらずに生活をしている人って、実はほとんどいないと思うんですよ。学校の友達だったり職場の同僚だったり......」とし、「自分の1票がひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを脅かすものになるかもしれない。これまで以上に想像力をもって投票しなければいけないなと感じています」と話した。

「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容」

   こうした内容について、参政党は13日「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容が放送された」とし、番組の構成・表現・登場人物の選定等が放送倫理に反するものであると主張。「TBSに対して厳重に抗議し、訂正等を求める申入書を提出しました」と報告した。

   申し入れの理由について、「マスメディアによる報道は、選挙において国民が政党及び候補者を選択するための大きな『要素』です。こうした報道が意図的に偏向されるような事態が許容されれば、日本の政治、そして民主主義の将来に深刻な影響を及ぼしかねないことを危惧しています」と主張していた。

「本質的な問題点には一切触れない回答」

   翌14日、参政党はTBSからの回答があったとし、その内容を公表した。次のような内容だ。

「今回の特集は、参政党が⽀持を伸ばす中、各党も次々と外国⼈を対象とした政策や公約を打ち出し、参院選の争点に急浮上していることを踏まえ、排外主義の⾼まりへの懸念が強まっていることを、客観的な統計も⽰しながら、様々な当事者や⼈権問題に取り組む団体や専⾨家などの声を中⼼に問題提起したものです」
「この報道には、有権者に判断材料を⽰すという⾼い公共性、公益性があると考えております。ご理解いただきますよう宜しくお願い致します」

   参政党は、TBS側の対応について「構成の公正性や取材姿勢の偏りといった本質的な問題点には一切触れない回答」「極めて遺憾」とした上で、BPO放送人権委員会への正式な申立てを行う方針を明らかにした。

   「政治的公平性を損なう報道に対して毅然と対応し、民主主義の根幹である言論の自由と公正な報道の確保を強く求めてまいります」としている。

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