教師による児童・生徒へのわいせつ犯罪が相次いでいることについて、尾木ママは「教員不足が背景にある」と指摘した。
2025年7月20日放送の「日曜報道 THE PRIME」は、名古屋市の小学校教員が女子児童を盗撮し、画像や動画を教師らの「専用グループチャット」で共有していた事件などを議論、「性犯罪などにより懲戒処分された教職員数が2023年は過去最多という背景に何があると思いますか」と問われた尾木直樹氏(教育評論家)は、「危ない教師」も採用されてしまう現状が問題とこう話した。
ふさわしくない人物が簡単に採用されている
「学校現場で教員が足りないんですよ。足りない状況で、(教員)免許持ってる人なら、だれでもいいから紹介してくれという差し迫った声があって、履歴書出せば、チェックするとか、そんなことは抜きで、来てもらうというのが大前提で採用するということが、(わいせつ事件が頻発している)大きな背景にあるんじゃないかと思います」
およそ教師にふさわしくない人物も、教員免許を提示するだけで採用されているというのだ。実際、教師の採用に当たっては、過去に性暴力などの処分歴がないか国のデータベースで確認することを義務付けているが、私立学校法人の約75%は登録しておらず、適切に活用していなかった。
尾木ママも防犯カメラの校内設置に賛成
文部科学省は全国の教育委員会に、盗撮防止のために教室やトイレ、更衣室などの定期点検、教師個人のスマホで児童・生徒の撮影禁止などを指示したが、尾木氏は「人員不足だから、一人一人の先生の持ち時間が増えたり、教頭先生が授業やったりとアップアップ」で、問題教師のわいせつ行為まで目が届かないという。
そこで、尾木氏は防犯カメラの校内設置に「大賛成です。たしかに設置されてないところを狙ってというご心配もあてはまると思いますが、ひとつの抑止効果として機能するのではないか」と提案した。
名古屋のわいせつ教員のチャットには10人が参加していたという。3人が逮捕されたが、そのほかの教師は懲戒免職になったのだろうか。知らん顔してまだ学校にいたら怖い。
(シニアエディター 関口一喜)