ビジネスメール・チャットの8割に「お世話になっております」が定型の書き出しとして使われ、そのうちの半数が「いちいち面倒だなあ」とうんざりし、受け取った7割は「なくてもいいのに」と感じていた。ビジネスチャット運営会社「kubell」が首都圏の20~50代の884人にアンケート調査してわかった。
堀江貴文氏「相手の時間を奪う、悪質な行為」とまで
相手によっては、かえって悪い印象を持たれたりもしている。投資家の堀江貴文氏はネットへの投稿で、「処理能力が低い人に限って、『大変お世話になっております』など、本題にスッと入らず、読んでいるだけでイライラさせられる」といい、「相手の時間を奪う、悪質な行為だと思ってほしい」とボロクソである。そこまで非難しなくても、たしかにいかにもおざなりで、本気で「世話を焼かせて申し訳ない」とか、「感謝している」と思っているわけではないので、受け取った方も「空々しい」と感じたりするのだろう。
多くの人が「いらない」「イラっとする」と思っているのに、「お世話になっております」がなぜいつまでも使われているのか。「別の書き出しを考えるのが面倒くさい」「会社の研修会でそう教わった」「ビジネスマナーの本にそう書いてある」「上司から特別の指示がない」「向こうも『お世話に......』で来るから」というあたりが理由だろう。さらに最近は、AIでメール作成すると、「お世話に」が書き出しになっていることが多い。もっと気の利いた、相手の印象に残る書き出しはないものか。