米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(ウェブ版)が2025年7月21日、WBC世界スーパーバンタム級1位アラン・ピカソ(メキシコ、24)の実力を疑問視した。ピカソはプロ通算32勝(17KO)無敗1分けピカソは20日、米ラスベガスでWBC世界フェザー級23位・亀田京之介(TMK、26)と対戦し、2-0の判定で勝利した。試合は、亀田が序盤から積極的に仕掛けた。キャリアで上回るピカソは、中盤以降、試合を支配し、判定をものにした。採点は、1人のジャッジが95-95で引き分け。残り2人が、97-93、98-92でピカソを支持した。世界ランキング1位のピカソは、年末にスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)との対戦が見込まれている。井上が9月14日の防衛戦で、WBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、30)に勝利すれば、ピカソとの対戦が実現する見通しだ。亀田戦の勝利で、プロ通算32勝(17KO)無敗1分けとしたピカソ。年末の井上戦に向けてアピールをしたかったところだが、世界23位の亀田に2-0の判定勝利だった。「亀田戦は本当に難しく複雑でしたが、乗り越えることができた」「ボクシングシーン」は、「僅差の勝利にもかかわらず、ピカソは井上尚弥に挑戦する準備ができていると宣言した」と皮肉交じりのタイトルで、世界前哨戦を厳しい論調で評した。記事では「ピカソの勝利は、ダイナミックでも説得力のあるものでもなかった。年末に無敗のスーパーバンタム級チャンピオン、井上尚弥との決戦に一歩近づくために目指していたような決定的な勝利ではなかった」とし、「試合は接戦だったが、ピカソは4階級制覇王者・井上に対して、『十分な資格を有する対戦相手として認められるには十分だった』と述べた」と伝えた。同メディアによると、ピカソは試合後、「(井上との)タイトル戦は、7歳でボクシングを始めた時から17年間待ち望んでいたもの。亀田戦は本当に難しく複雑でしたが、乗り越えることができた。自分の価値を証明する準備はできていました。これが待ち望んでいたもので、全てを賭けて挑む準備はできています」と述べたという。ピカソは当初、5月に井上と対戦する計画が持ち上がっていたが、海外メディアは、ピカソ陣営が対戦を辞退したと報じた。これにより、一時は井上の対戦候補から外れていたが、取り巻く状況が変化したことで、年末の対戦が有力視されている。
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