元プロ野球選手で野球解説者の高木豊氏が2025年7月22日に公式YouTubeチャンネルに公開した動画で、プロ野球で頻発する微妙なストライク・ボール判定について「AIを導入すべきでは」と提言した。
投手の技術向上で「(審判が)ジャッジができるほど球が甘くない」
「最近の審判の判定についての本音を話します。」と題した動画で高木氏は、最近の試合におけるボール・ストライク判定について「正直に言おうか。『なんで?』っていうのがあるよね」と率直な意見を述べた。続けて「だからAIを導入しよう。はっきり言うけども、人間としてジャッジができるほど球が甘くない」「審判が悪い、へたくそじゃなくて、スピードに追い付いてこれなくなったんだよ」と、ピッチャーの技術向上に審判の目が追い付かなくなってきた、と指摘した。
21日に神宮球場で行われたヤクルト-広島戦では、ヤクルトのピーター・ランバート投手が内角低めに投じた154キロの直球をボール判定にされて激高する場面があった。そのことを踏まえて高木氏は「これからもっと球が速くなってくると、限界があるよね。人間の目でジャッジするというのは。もう感覚でしかないよね」と語った。さらには、15日(日本時間16日)に開催されたメジャーリーグ・オールスター戦で採用されたABS(オートマティック・ストライク・ボール・チャレンジシステム)いわゆる「ロボット審判」を、日本プロ野球界も導入すべきではないかとも説いた。
そして、「審判は絶対」で良いとしながらも「やっぱり限界もあるって」といい、「これだけ(球速が)速くなって、変化球も多くなって。教えられてないからね、(変化球が)どっちに曲がるかって。そうなったら(ボールに)付いていくのって大変だと思うよ」と審判の苦労をおもんばかった。その上で「ロボット審判」を導入することで「正しいジャッジをしてくれたほうが俺は(審判が)楽なんじゃないかと思う」と主張していた。