DeNAに電撃移籍した藤浪晋太郎に比べ、注目度が高いとはいえない。だが、「NPBで間違いなく通用する」と他球団が警戒を強めるのが、2025年7月22日に阪神への6年ぶり復帰が決まったラファエル・ドリス(37)だ。
「制球力が上がり、変化球を織り交ぜながら打たせて取る」
阪神ファンにはおなじみの選手だろう。16年から阪神に4年間在籍し、球団の外国人で史上最多の96セーブをマーク。来日2年目の17年には37セーブでタイトルを獲得した。
阪神を退団後はブルージェイズ、ホワイトソックスのマイナー傘下、メキシカンリーグを経て、昨年に四国アイランドリーグplus・高知に入団。同年、21試合登板で1勝3敗5セーブ1ホールド、防御率2.50をマーク。今年は15試合登板で1勝1敗1セーブ2ホールド、防御率1.20と安定感が際立っていた。
「以前に阪神に在籍していた時は160キロを超える直球で三振を狙うパワーピッチャーでしたが、今は制球力が上がり、変化球を織り交ぜながら打たせて取るなど、状況に応じた配球の組み立てをしている。37歳とベテランの域に入りますが、衰えたわけでなく円熟味が増した感じがします。阪神以外の他球団も獲得に向けて調査をしていたと聞きましたし、即戦力で救援陣にプラスアルファになることは間違いないでしょう。藤浪と同じタイミングでNPBに復帰しますが、ドリスの方が活躍する可能性は十分にあると思います」(スポーツ紙デスク)
首位を独走する阪神は投手陣の層の厚さが、12球団屈指といわれている。ドリスが加わったことで、さらに鉄壁の陣容になりそうだ。
(中町顕吾)