株式会社KADOKAWAは2025年7月23日、イラストレーターの「がおう」氏に関する対応を、公式サイト上で発表した。「皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び」がおう氏をめぐっては、6月末に暴露系インフルエンサーが動画を通じて、未成年に対するわいせつな行為や交際トラブルなどを告発。Vtuberやゲームなど複数作品のイラストを手掛けていたがおう氏は、トラブルの発覚後、相次いで作品を降板していた。KADOKAWAは23日、出版事業グループおよび文芸映像事業グループの連名で「イラストレーターがおう氏に関する報道と関連出版物の対応について」と題した声明を公表した。「弊社よりがおう氏本人への確認を行った結果本人も事実と認めております」とした上で、「この件を大変重く受け止めており」と説明。刊行中のライトノベル『ギルドの受付嬢ですが、残業が嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』(電撃文庫刊)の原作イラストレーターを降板とした上で、関連出版物に対する対応を説明した。がおう氏によるイラスト集『SelfeGirlがおう作品集』の紙書籍は回収・絶版、電子書籍は配信停止。現在刊行中の『ギルドの受付嬢ですが、残業が嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』1~8巻(電撃文庫)は紙書籍の回収・絶版、電子書籍は配信停止。同作は、発売時期は未定ながら、今後イラストレーターを変更し再発売予定だ。『ハレルヤ・ヴァンプ』全3巻(電撃文庫)は電子書籍の配信を停止する。同作は12年6月?13年11月にかけて発売された作品で、既に完結している。「回収、絶版とするしかない」「作品には罪は無いだろ」KADOKAWAは、「今回の件で読者の皆様、『ギルドの受付嬢ですが、残業が嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』の著者である香坂マト先生をはじめとする関連出版物の関係者様、書店、販売会社、電子書籍ストア、アニメ製作委員会、ライセンシーなど関係する企業の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪している。SNSでは、「出版社としても販売継続とは口が裂けても言えないわな。回収、絶版とするしかない」「折角の才能がもったいないな。けれども仕方なし」などと受け止める声が相次いだ。その一方で、「それって正しい事なのか? 作品には罪は無いだろ」「電子書籍配信停止のみの対応となるハレルヤ・ヴァンプの作者氏が可哀想な......」「イラストレーターの不祥事というだけで、その人のイラストが使用された小説まで絶版とするのは完全にやりすぎだ」といった疑問の声もあがっている。
記事に戻る