プロボクシングのWBC世界フェザー級1位ブルース・キャリントン(米国、28)が、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)のフェザー級転向について、「小さすぎる」と、他選手との体格差を指摘した。「確かに4ポンド(約1.81キロ)の違いだが、これは大きな違いだ」米ボクシング専門メディア「ボクシングニュース24」(ウェブ版)が、2025年7月24日に報じた。キャリントンは、アマチュアで300戦近いキャリアを誇る米国ボクシング界「期待の星」だ。身長173センチで、スタイルは右構え。21年10月にプロデビューし、15勝(9KO)無敗で、世界ランク1位に上り詰めた。26日にWBC世界フェザー級暫定王座決定戦に出場する予定だ。記事によると、キャリントンは「もし井上が近いうちに階級を上げる選択をした場合、フェザー級で自分のようなパンチャーたちには対抗できない。井上が小さすぎるからだ」と指摘し、こう続けた。「確かに(スーパーバンタム級とフェザー級は)4ポンド(約1.81キロ)の違いだが、これは大きな違いだ。122ポンド級(スーパーバンタム級)と126ポンド級(フェザー級)の選手とスパーリングする時のパワーは100%違う」井上は9月14日に暫定王者アフマダリエフと対戦を予定井上の身長は165センチで、173センチのキャリントンとは8センチの差がある。井上は、ライトフライ級(48.9キロ)から階級を上げてきた選手で、フェザー級を主戦場としているキャリントンとの体格差は否めない。キャリントンは、スーパーバンタム級とフェザー級のパワーの相違について、5月に井上が対戦したラモン・カルデナス(米国、29)を引き合いに出して説明した。井上は、カルデナス戦で2回に左フックでダウンを喫した。プロで2度目のダウンだったが、その後、冷静に戦った。7回にダウンを奪うと、続く8回に連打で仕留めレフリーストップで勝利した。キャリントンは井上のダウンシーンを振り返りながら、「もし井上がラモン・カルデナスと戦ったのと同じように私と戦ったら、あのノックダウンから立ち上がることはできなかっただろう。あと1、2ラウンドは持たなかっただろう。なぜなら私はフィニッシャーだからだ。ダウンを奪ったら、絶対に仕留める」と自信をのぞかせたという。井上は9月14日に、WBAスーパーバンタム級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、30)との防衛戦を控えている。アフマダリエフに勝利すれば、年末にもWBC同級1位アラン・ピカソ(メキシコ、24)との対戦が見込まれる。井上のスケジュールは、26年前半まで埋まっており、フェザー級転向は、早くても26年後半になる見通しだ。
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