「業績回復困難」ヴィレッジヴァンガード大量閉店の衝撃 「サブカルの隠れ家」が「普通」になった末に

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尖った品揃えがしづらくなった

   その理由はなぜか。

   まず、ヴィレヴァンは2003年の株式上場以降、店舗の全国拡大をするなかで、属人性の強い店作りに対応できる人材育成が間に合わなかった、という指摘が多くなされている。

   加えてショッピングモールなどファミリー層にも対応する店作りをしなくてはならず、かつての尖った品揃えがしづらくなったことも一因だ。

   そして、サブカルブームが拡大を続けたことで、映画や漫画、アニメやアイドルなどの趣味が「変わった」ものではなく、ごく「普通」のものになってしまい「ヴィレヴァンらしい」ものが、普通のものになってしまったという皮肉な時代変化が起こった。

   また、長くターゲットとしてきた若年層の流行発信地は、実店舗からSNSなどのネットに移り、その「バズる」情報の移ろいも飛躍的にスピードアップしてしまった。

   そのうえ、ドン・キホーテが「コスメドンキ」や「キラキラドンキ」などの店舗を展開するなど、「変わった感性」の店が増え、競争が激しくなってきている。

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