フィリーズ傘下2Aを自由契約となっていた青柳晃洋がヤクルトと契約に合意し、2025年7月31日に都内の球団事務所で入団会見を行った。背番号は「99」に決まった。
阪神時代の22年、投手3冠を獲得
青柳は昨オフに阪神からポスティングシステムを利用してレンジャーズとマイナー契約を結んだが、制球に苦しみ思い描いたパフォーマンスを発揮できなかった。3Aでは19試合登板で防御率7.45、6月下旬に2Aに降格して4試合登板で防御率6.91と結果を残せず、7月23日に自由契約となった。
ヤクルトが獲得に動いたが、本来の輝きを取り戻せるか。
阪神時代は21年からNPB史上初の2年連続最多勝と最高勝率に輝き、22年は最優秀防御率を含む投手3冠を獲得している。23年以降は登板機会を減らしていたが、明るい材料がある。神宮球場で通算15試合登板し、7勝4敗、防御率2.66の好成績をマークした。
勢いにのるヤクルト、逆転CS進出のキーマンになるか
他球団のスコアラーは
「神宮はマウンドの傾斜が低いので直球の角度が出ずに苦しむ投手が多いですが、青柳は変則のサイドハンドから浮き上がる直球を投げるので感覚が合うのだと思います。阪神では23、24年と先発ローテーションで1軍に定着できませんでしたが、まだまだ老け込む年ではない。大きな故障がなく稼働してきた投手なので、先発陣で軸になる可能性がある」
と警戒を強める。
ヤクルトは最下位に低迷しているが、今季最多の8連勝中と勢いに乗っており、3位・DeNAに6.5ゲーム差まで接近。今後に白星を積み上げれば逆転でのCS進出に望みが出てくる。青柳は先発で起用される可能性が高い。米国での経験を糧に、再びはい上がれるか。
(中町顕吾)