学歴詐称を疑われ、辞職して出直し選挙に再出馬すると明言していた静岡県伊東市の田久保真紀市長は、一転して辞意を撤回した。その会見では「伊東市の新図書館やメガソーラーの建設を中止するという公約を果たすため」などと、続投の理由を涙を浮かべて語った。
「辞職するほど悪いことしていない」アピール
これまでの奇矯な言動に驚かなくなっていた情報番組も、予想しなかったこのてのひら返しにはあきれ、弁護士の若狭勝氏は8月1日放送の「サン!シャイン」(フジテレビ系)で「刑事事件にしたいんだろうか」といぶかった。
若狭氏は辞意撤回を「自分は辞職するほど悪いことをしていないんだというアピールをしたいがため」なんだろうと推察し、次は伊東市議会の出方がカギを握っていると指摘した。市議会は9月の定例会で市長の不信任決議案を提出するとしていて、可決される公算が強いが、それ以前に百条委員会への出頭拒否を刑事告訴できるという。
市長は、何について証言をするように求められているのか判然としないので、百条委員会には出頭しないと説明しているのだが、若狭氏は「これは出頭拒否の正当な理由になりません。委員会でどのようなことを聞かれるのかを教えてくれなければ出頭しないというのですが、そんなことを許したら誰も出頭しなくなります」とあきれる。