「刑事事件にしたいんだろうか」 辞職しない田久保真紀・伊東市長、若狭勝氏が重く見る百条委への出頭拒否

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   学歴詐称を疑われ、辞職して出直し選挙に再出馬すると明言していた静岡県伊東市の田久保真紀市長は、一転して辞意を撤回した。その会見では「伊東市の新図書館やメガソーラーの建設を中止するという公約を果たすため」などと、続投の理由を涙を浮かべて語った。

  • 田久保眞紀市長(『広報いとう』2025年7月号より)
    田久保眞紀市長(『広報いとう』2025年7月号より)
  • 若狭勝氏のX(@wakasaminagiru)より
    若狭勝氏のX(@wakasaminagiru)より
  • 田久保眞紀市長(『広報いとう』2025年7月号より)
  • 若狭勝氏のX(@wakasaminagiru)より

「辞職するほど悪いことしていない」アピール

   これまでの奇矯な言動に驚かなくなっていた情報番組も、予想しなかったこのてのひら返しにはあきれ、弁護士の若狭勝氏は8月1日放送の「サン!シャイン」(フジテレビ系)で「刑事事件にしたいんだろうか」といぶかった。

   若狭氏は辞意撤回を「自分は辞職するほど悪いことをしていないんだというアピールをしたいがため」なんだろうと推察し、次は伊東市議会の出方がカギを握っていると指摘した。市議会は9月の定例会で市長の不信任決議案を提出するとしていて、可決される公算が強いが、それ以前に百条委員会への出頭拒否を刑事告訴できるという。

   市長は、何について証言をするように求められているのか判然としないので、百条委員会には出頭しないと説明しているのだが、若狭氏は「これは出頭拒否の正当な理由になりません。委員会でどのようなことを聞かれるのかを教えてくれなければ出頭しないというのですが、そんなことを許したら誰も出頭しなくなります」とあきれる。

のらりくらりと、しばらく居座るつもりか

   コメンテーターの岩田明子さん( ジャーナリスト)が、「出頭拒否のペナルティーはないんですか」と聞く。若狭弁護士は「あります。出頭拒否の正当な理由がないということで、刑事告訴するというのは制度としてあります」と解説し、今後は「刑事事件として粛々としてやっていくということが、こういった問題の最後の砦だと思います」と言い切った。ただ、捜査はかなり時間がかかり、「虚偽事項の公表だけでもはやくて3か月でしょう。6か月、1年かかっても不思議ではないくらい(面倒な事案)」と説明した。ということは、田久保市長はのらりくらりでしばらく居座れるということか。

   市長にまでなったのだから、いまさら大学は卒業だろうが除籍だろうがどちらでもいいようなものなのに、最初に「卒業しました」とうそをついてしまい、そのつじつまを合わせるために偽造としか見えない卒業証書をチラ見せして墓穴を掘った。除籍だったということよりも、口から出まかせを並べ、説明責任を果たそうとしない不誠実な言動が、政治家としての資質を欠いていると言わざるを得ない。そして、とうとう刑事事件にまで発展しそうな雲行きになってきた。

(シニアエディター 関口一喜)

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