猛暑日が続く日本列島。2025年8月5日は関東の内陸では局地的に41度を上回り、経験したことのないような暑さになるおそれがあるという。
雲研究者で気象庁気象研究所主任研究官の荒木健太郎さんが、Xで同日の気温について「命に関わる危険な暑さになります」と注意喚起した。SNSでは、「不要不急の外出」「人が死ぬ暑さ」などのワードがXトレンド入りする事態となっている。
「従業員や生徒・児童の命と安全を最優先し、賢明な判断と管理を」
荒木さんは5日、関東内陸の広い範囲で35℃以上の予想をを示すヒートマップを添え、「管理責任のある社会的地位の高い皆様にお願いです」と呼びかけた。
「もし日中に屋外での作業や部活動等の予定があれば、延期や中止を検討してください。従業員や生徒・児童の命と安全を最優先し、賢明な判断と管理をお願いします」
続く投稿では、「関東の皆様にどうかお願いです。本気で暑さ対策してください」とし、「暑さ対策をしないと死にます。逆に適切な暑さ対策で熱中症は防げます。自分や大事な人の命を守るために、万全の暑さ対策をしてください」と訴えた。
荒木さんの投稿には、「『夏』とはもはや災害なのか...」「温暖化は、もう人が抗えない域に悪化してる気がします...なんだろ~...何ができるんだろ~とりあえず、生きて死なない事が最優先ですね...」などとする声が寄せられた。
「どんなに屈強な人間でも熱中症で死にます」
荒木さんは「猛暑は災害です」とし、暑さ対策についても説明している。
「『昔は大丈夫だったから今も大丈夫』は全く通用しない時代になりました」とし、「暑さは根性論や精神論で耐えられるものではありません。暑さを無理に我慢したり我慢させたりすると、どんなに屈強な人間でも熱中症で死にます」と強調。
「暑さ対策の基本は、暑さを避けること」として、冷房の利用を呼びかけた。冷房が使用できないような場合には「日中は涼しい公共施設などを利用して安全に過ごしてください」という。
屋外活動は避けるべきだとしつつ、「どうしても外出する必要がある場合には涼しい服装で日傘や帽子を使用し、なるべく日陰を歩いて」。「やむを得ずいく場合には必ず複数人で行動を。ひとりが倒れても早期に気づきやすいです」ともした。
水分補給については、「1日あたり最低1.2Lを目安に水分補給を。起床・就寝時にはコップ1杯の水を飲みましょう」。「大量に汗をかいたら塩分補給も。スポーツドリンクは糖分が多く、多量に摂取すると危険なので注意」としている。
「暑さの情報として、とりあえず覚えておいていただきたいのは『熱中症警戒アラートが発表されているときはやばい』ということです」と警戒アラートに注意して過ごしてほしいとし、これまでとは違う危険な暑さへの対処を求めた。
「日中に安全に屋外活動できる時間は減っています。これまでの働き方、学び方、スポーツの在り方では命の危険を伴います。『昔と同じ暑さではない』ことを受け入れなくてはなりません。万全の暑さ対策をして、酷暑を生き抜いてください」
管理責任のある社会的地位の高い皆様にお願いです。
— 荒木健太郎 (@arakencloud) August 4, 2025
関東では8/5に最高気温40℃以上の地域が多い予報で、命に関わる危険な暑さになります。もし日中に屋外での作業や部活動等の予定があれば、延期や中止を検討してください。従業員や生徒・児童の命と安全を最優先し、賢明な判断と管理をお願いします。 pic.twitter.com/RWy9HJGD4y