韓国メディア「スターニュース」(ウェブ版)が2025年8月8日、大リーグのタンパベイ・レイズに所属する韓国出身のキム・ハソン内野手(29)の特集記事を公開し、打撃低迷に危機感を示した。
「キムは高い球に全く対応できていない」
キムは、サンディエゴ・パドレス時代の24年シーズン途中の8月に、右肩を負傷し戦線離脱。そのままシーズンを終え、オフにフリーエージェント(FA)でレイズに移籍した。
米メディアの報道によると、2年総額2900万ドル(約45億円)の契約を結んだという。
移籍1年目の今シーズンは、右肩のリハビリを続けながらマイナーで調整してきた。当初は5月にも大リーグ昇格が見込まれたが、調整が遅れ7月4日に大リーグ昇格を果たした。
大リーグ昇格後、ここまで15試合に出場し、打率.204、1本塁打、3打点。出塁率と長打率を合わせたOPSは.577と低迷している。
打撃不振が続くキムに対して、「スターニュース」は「2割も危ういキム・ハソン、高い球に手も足も出ず」などのタイトルで記事を展開した。
同メディアは、直近のロサンゼルス・エンゼルス戦(日本時間7日)の打撃内容に言及。この日、「5番・ショート」で先発し、4打数無安打だった。第1打席から第3打席まで三振に倒れ、第4打席はファーストのファウルフライに終わった。
記事では、「キム・ハソンが深刻な打撃不振に陥っている。高い球に全く対応できていない。シーズン打率は.222から.204に下落した。出塁率は.314から.291、長打率は.311から.286に低下した。 OPSは.577である。信じられない成績だ」と嘆いた。
「7月11日のレッドソックス戦以降ホームランがない」
そして、こう続けた。
「先月ようやく大リーグに復帰したキム・ハソンは、最初の4試合で連続安打を放ち、ホームランも打ったが、先月11日のボストン・レッドソックス戦以降、11試合でホームランがない。特に8月に入ってから5試合の打率は.167に過ぎない。長打はひとつもない。大リーグで48本塁打を放ち、一発の打力を認められたが、打球に力を込めることができていない」
キムは俊足、強肩の内野手で、21年にパドレスで大リーグデビューを飾った。22年は150試合に出場して、打率.251、11本塁打、59打点を記録。23年は152試合に出場し、キャリアハイとなる打率.260をマークした。
23年には、ユーティリティ部門でゴールドグラブを獲得するなど、守備面での評価も高い。
現在、大リーグでは韓国出身のイ・ジョンフ外野手(ジャイアンツ、26)と、キム・ヘソン内野手(ドジャース、26)が奮闘しており、大リーグ5年目のキムは、2人の「兄貴」的存在だ。
韓国野球ファンの大きな期待を背負うキム。今シーズン、完全復活なるか。今後のプレーに注目が集まる。