「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ)の2025年8月20日放送回で、いじめ疑惑をめぐるトラブルが再現映像で取り上げられた。この導入部分で広陵高校(広島県)が第107回全国高等学校野球選手権大会(甲子園大会)を辞退したことに触れていたが、再現映像の内容はいじめはなかったと結論付けるもので、SNSではこれに注目が集まり疑問の声が寄せられている。冒頭で「野球の強豪校」の甲子園辞退に触れる広陵高校をめぐっては、SNSで同校硬式野球部員が上級生に殴られるなどの暴力を受けたとする情報が拡散していた。広陵高校は6日に公式サイトで、1月に1年生部員(当時)に対し、2年生部員(当時)4人による「暴力を伴う不適切な行為」があったことを認め、謝罪した。被害を受けた部員は3月末に転校したという。日本高等学校野球連盟(日本高野連)も6日、広陵高校に対し厳重注意処分をしたことを明らかにしている。広陵高校は7日に行われた1回戦で旭川志峯高校(北北海道)に勝利したものの、10日に辞退を発表した。番組では、甲子園球場の画像とともにナレーターが、広陵高校の名前は出さなかったものの、「つい先日、野球の強豪校が甲子園で開催中の全国高等学校野球選手権大会を途中辞退するというニュースが世間を騒がせた」と触れた。部内でのいじめや暴力問題が報じられたほか、SNSの一部では関係者への誹謗中傷も加熱したことに言及し、その後「およそ20年前にバレーボールの強豪校を舞台に起きたいじめ疑惑事件をご存知だろうか」と、本題に入った。その内容は、バレー部の男子高校生が自殺し、母親は部内でのいじめが原因であると訴えるというもの。母親は県や校長、いじめをしたとされる部員家族を相手取り、損害賠償請求の訴訟を起こしたほか、校長を殺人罪で刑事告訴。いじめをしたとされる生徒の家には非難の電話がかかり、他校の生徒からも罵声を浴びせられるようになる。母親が訴えるいじめのほとんどは身に覚えのないものしかし、母親が訴えるいじめの内容のほとんどが、バレー部員たちにとっては身に覚えのないものだったという。また、母親は男子高校生が亡くなる3日前、担任や教頭が押しかけ、欠席が続く男子高校生に対し4時間にもわたって学校へ来るようしつこく説得したと主張。しかし、録音ではその話し合いは、男子高校生が登校を約束する元気な声で終わっていたという。男子高校生が生前、学校に行きたいしバレーボールもしたいが親から止められているといった旨を友人に打ち明けていたとの証言も紹介された。母親と学校側の意見が食い違ったが、裁判では学校側の主張が認められたという。番組によると、損害賠償を求めた裁判では、いじめだとは認定されず、校長への賠償請求も認められなかった。殺人罪での刑事告訴で校長は、不起訴となった。番組では、男子高校生が苦しんでいた原因について、部員や監督の家に執拗に非難の電話をかけるなどの行動をしていた母親にあったのではないかと結論付けていた。SNSでは、再現映像ではいじめはなかったと結論付ける内容であるにもかかわらず、暴力問題があったと認めている広陵高校の問題を導入に使ったことを疑問視する声が寄せられた。「まるで、広陵高校の被害者とされてる保護者のSNSを嘘と言ってるように聞こえる...」「今やってるアンビリーバボーのモンスター母と広陵の話は別物だよね」「まるで広陵は悪く無いみたいな放送で気分悪いわ」といった声が寄せられた。
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