歌手のクリス・ハートさんの元妻で元シンガーソングライターの福永瞳さんが、2025年8月21日にインスタグラムで、クリスさんがXに投稿した子どもの親権をめぐる裁判や一部報道などに関する声明を受け、「これ以上尊厳を傷つけられるわけにはいかないとの想いから、勇気を振り絞って言葉にしています」として声明を発表した。
「わたしは今でも三人の子ども達の母です」
クリスさんは8月20日にXで、子どもの監護における家庭裁判所での審判が終結したとし、「家庭裁判所は、これまで通り私が親権・監督権を持ち、子どもたちを養育していくことを認めました」と報告。「23年の離婚に関して『強制や虚偽があった』とする事実を裏付ける資料はないとして認めませんでした」とつづった。
さらに、「今年初め、配慮を欠いた週刊誌記者による朝の保育園前での突撃取材と盗撮、そして何者かによるリークが重なり、一部メディアやSNS上で事実とは異なる情報や憶測が広まりました」とし、「私は家族や子どもを守るために、これまで広まった誤った情報については、事実に基づいて否定し、ご報告させていただきます」とした。「子どもたちと妻が不必要な注目を浴び、支援してくださる方々まで傷つけてしまった」ことが辛かったといい、今後も、名誉を傷つけるような行為などに関しては法的対応を取るとした。
福永さんはこの投稿を受け、インスタグラムに約1640字ものコメントを発表。クリスさんの投稿やそれが拡散される様子を見て、「母親としての『わたし』という存在が、社会からも、そして子ども達の記憶からも消えていくように感じ、深い絶望と悲しみに襲われました」と心境を明かした。インスタグラムでは
「あの投稿に一切言及はありませんが、わたしは今でも三人の子ども達の母です。たとえ長い間会えていなくても、あの三人の子ども達の母であることは、これからもずっと変わらないわたしの大切な役割です」
と伝え、「子ども達に会えなくなることを恐れて、これまで事実をお伝えすることを差し控えておりましたが、ひとりの女性として、そして母として、これ以上尊厳を傷つけられるわけにはいかないとの想いから、勇気を振り絞って言葉にしています」と、コメントを発表した理由に言及した。
離婚に関して今後「事実を明らかにしていきたい」
福永さんは、審判の結果について、「親権・監護権に関するわたしの希望は認められませんでした」と報告。クリスさんの投稿などを見て「『親権が母親にないのは、母親側に欠点があったからでは』と思われた方もいるかもしれません」としたうえで、離婚当初、「離婚後も父と母が協力して子育てを続けることを望んでいました。子どもたちのために、仲の良いパパとママであり続けたかったのです」と明かした。
そのため、離婚当初は「親権をめぐって弁護士を立て争う道を、当時のわたしはどうしても選べませんでした」と説明。その後、親権の申し立てをしたが、「一度譲った親権を取り戻すことは極めて困難であり、それを覆すのはほとんど不可能でした」としている。
さらに、クリスさんが離婚について「『強制や虚偽があった』とする事実を裏付ける資料はないとして認めませんでした」としたことについて、「今回審理されたのはあくまで子どもの親権・監護権に関してであり、離婚に関しては言及されたものの審理されたわけではありません」と反論。この点については今後、法的手続きを経て「事実を明らかにしていきたい」と意向を示した。
「わたしの願いはただひとつ」
福永さんは、クリスさんが報道などで拡散された情報が事実でないと主張したことにも言及。「あの記事の一体どの部分が虚偽なのでしょうか」「もし虚偽なのであれば、なぜ具体的に反論しないのか理解に苦しみます」と反論。週刊誌の記事について、「わたしとしては、具体的な現実をありありと見せつけられ、読むのがとても苦しかったほどでした」と明かした。
なお、福永さんの指す週刊誌報道は、25年1月28日発売の「週刊女性」が、クリスさんの不倫と再婚を報じた記事のこととみられる。記事によると、元妻(福永さん)がクリスさんの不倫を知らずに離婚に応じ、言いくるめられて3人の子の親権を渡してしまったものの、後からクリスさんの不倫が発覚したという。クリスさんは、「情報が間違っている」などと取材に話したという。
福永さんは、「わたしの願いはただひとつーー子ども達に会いたい、ということです。以前のように、子ども達の寝顔を隣で見守り、朝目覚めたときにかわいい姿が隣にある。できることならそんな当たり前の日常を取り戻したい、それだけなのです」と訴えた。その願いを実現するため、「自らの無知を悔い、自己嫌悪や憎しみを押し殺し、命をすり減らして生きています」という。
また、この投稿の意図について、「クリス・ハート氏の投稿に対し、わたし自身の尊厳を守るため、やむを得ず公開するものです。攻撃的な意図で書かれたものではないことをご理解いただきたいと思います」と伝えた。