「わざと遠回りしたのではないか」と思っても冷静に
運賃に関するトラブルのほとんどは、「いつもより高い」というクレームだろう。「わざと遠回りしたんじゃないのか」と詰問して言い争いになる。明らかに運転手が道を間違えたときは、冷静に交渉すれば「では、いつもの料金で」と応じてくれることが少なくない。応じてもらえないときは、メーター通りの料金を払って領収書をもらい、会社と交渉する方法がある。ドライブレコーダーと 照合すれば、「遠回り」だったかどうか判明する。間違っても、「払わん!」なんて大声を出してはいけない。無賃乗車扱いされかねない。
「行先が違う」というトラブルを避けるには、とにかく目的地を明瞭に細かく伝えること。たとえば、「日比谷と渋谷」「千駄ヶ谷とセンター街(渋谷)」などは聞き間違えられやすく、青葉台は東京・目黒区にも横浜市にもある。道路の目的地側に付けるのか、反対側でもいいのかも運転手には重要な情報だ。客にいきなりスマホの地図を見せられると、操作がわからなくて困るそうだ。
クルマが止められるところでいったん停車、ナビに入力してもらうほうが間違いはない。また、割高にはなるが、配車アプリで乗車地、降車地を入力し、事前確定料金を確認すれば、運賃トラブルも行先トラブルも避けられる。
(シニアエディター 関口一喜)