石破茂首相の退陣表明会見を受け、SNSでは野党議員らから次々とコメントが寄せられている。
ねぎらいや敬意を示すコメントが多い中、異色なのが国民民主党の玉木雄一郎代表による厳しい指摘だ。波紋も広がっている。
「国益を守るべく努力されたことに、敬意」「大変な重圧と責任だったことと思います」
石破氏は2025年9月7日、首相で記者会見を開き、退陣の意向を表明した。これを受け、国会議員も相次いでSNSで反応した。
立憲民主党の枝野幸男元代表は「立場は違いましたが、総理としての重責を担われ、特にトランプ関税に正面から立ち向かって国益を守るべく努力されたことに、敬意を表します」と投稿。
同じく立憲の蓮舫参院議員も「国内外の課題に向き合ってこられたご功績には敬意を表します」とした。
田島麻衣子参院議員は、「2019年の初当選以来、安倍・菅・岸田・石破総理と予算委員会での質疑等を経験したが、野党議員の質疑に対しても、おごりは一切感じられず、立場を超え最も誠意ある答弁をされた事に、敬意を表します」とつづった。
日本維新の会代表・大阪府知事の吉村洋文氏は「石破総理、総理の任、お疲れ様でした。国のトップとして物事を動かしていくこと、大変な重圧と責任だったことと思います」と石破氏に寄り添い、「与党内からも野党からもマスコミからも批判の矢面に立たれました。批判は簡単ですが、現実に物事を動かすことは簡単ではありません。政党は違うけれど、本当にお疲れ様でした」とした。
同党共同代表の藤田文武衆院議員も、「石破総理、厳しい国際環境の中での重責、本当にお疲れ様でした」としている。
れいわ山本氏は呼び捨て「石破が高市、小泉になろうが」
石破氏に対する敬意を示す議員らが相次ぐ一方、厳しい見方を示す声もある。
れいわ新選組の山本太郎代表は「石破が高市、小泉になろうが、消費税減税やガソリン減税はない。次の選挙で自民を終わらせ、れいわを拡大するしかない」と自党への支持を訴えた。
こうした中、波紋を広げているのは国民民主党の玉木氏による発信だ。
辞任報道直後の投稿では、「解散か辞任かで揺れた中、解散には踏み切れなかったのだろう。大統領令の発令が結果として花道になった形だ。しかし、退陣を表明した内閣は死に体となり、他国も野党も相手にしないだろう。自民党には早く事態を収束させ、国政がこれ以上停滞することを回避してもらいたい」と厳しい視線を示した。
続く投稿では、「ただ、退陣すると表明しても、いつ退陣するかは分からない。総裁選挙の前倒しもいつになるのか分からない」ともしている。
会見後には、「先ほど石破総理の辞任会見を見たが、無念さが滲んでいた。最後まで、解散総選挙か辞任かで揺れ動いたことが伺える。裏金議員や派閥の動きに対して言いたいこともあるのだろう」と石破氏の胸中をおもんぱかりつつ、「党内外に様々な困難を抱える中での政権運営は大変だったと思う。やりたいこともできなかったのだろう。まずは、お疲れ様と申し上げたい」ともつづった。
玉木氏の投稿には、「石破総理には思うところはありますが、ひとまず『お疲れさまでした。』はあっていいかと」「内閣不信任案を出そうとしなかった野党が、他党にグタグタ言うなんて笑止千万」など、賛否の声が寄せられている。
解散か辞任かで揺れた中、解散には踏み切れなかったのだろう。大統領令の発令が結果として花道になった形だ。しかし、退陣を表明した内閣は死に体となり、他国も野党も相手にしないだろう。自民党には早く事態を収束させ、国政がこれ以上停滞することを回避してもらいたい。 https://t.co/TosKln7jin
— 玉木雄一郎(国民民主党) (@tamakiyuichiro) September 7, 2025