韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(ウェブ版)は2025年9月11日、サッカー日本代表の特集記事を組み、米国遠征における日本代表と自国代表のパフォーマンスを比較し、自国代表の選手層の薄さに危機感を募らせた。「米国遠征で日本が苦戦することは予想されていた」日本と韓国は同時期に米国に遠征し、26年ワールドカップ(W杯)北中米大会に向け、それぞれメキシコ代表、米国代表と国際親善試合を行った。日本は初戦でメキシコと0-0で引き分け、第2戦で米国に0-2で敗れた。一方の韓国は、初戦で米国に2-0で勝利し、第2戦のメキシコ戦を2-2で引き分けた。韓国は無得点の1敗1分けに終わった日本と対照的に、計4ゴールを挙げ1勝1分けと、大きな収穫を得た。両国の米国遠征について、「スポーツ朝鮮」は、「『恥辱』日本の致命的な弱点、韓国はもしかするとより深刻な問題...絶対に負傷してはいけないソン・フンミン、キム・ミンジェ、イ・ガンイン、イ・ジェソン」とのタイトルで記事を公開した。記事では「米国遠征2連戦で日本は主力と控えの格差を顕著に実感した」と書き出し、こう続けた。「米国遠征で日本が苦戦することは予想されていた。9月のAマッチを前に負傷者が相次いだからだ。負傷者続出の状況に、森保一監督は、これまで頻繁に招集していなかった他の欧州組選手を招集し、実験的なメンバー構成を余儀なくされた。メキシコ戦では主力級の選手を起用し、アメリカ戦では見慣れない顔ぶれと戦術を試した。結果は惨敗。主力に近いメンバーで臨んだメキシコ戦は、内容こそまずまずだったが、米国戦では主導権すら握れなかった」「主力選手たちがW杯前に負傷しないことを願うしかない」日本の課題を冷静に指摘する一方で、「このような問題は実は日本だけの問題ではない」とし、自国代表の現状に目を向けた。「韓国も同じ問題を露呈する可能性がある。むしろ、選手層が日本に比べて薄い韓国は、より深刻かもしれない。韓国は今回の遠征を通じて、(FW)ソン・フンミン、(DF)キム・ミンジェ、(MF)イ・ジェソンの重要性をより明確に認識した。この3選手の出場の有無によって、チームの安定感と破壊力が全く変わってくる」記事の中に登場したソン・フンミン、キム・ミンジェ、イ・ジェソンは、海外のクラブに所属する韓国代表の主力。なかでもソン・フンミンは、英プレミアリーグの得点王に輝いた実績を持つ韓国の英雄だ。記事では、「想像したくもないことだが」と前置きし、次のように現状を嘆いた。「3選手全員がワールドカップに出場する保証はない。所属チームで不慮の負傷をすればどうしようもない。日本は他の欧州組も多いので代役を何とか用意できるかもしれないが、韓国にはソン・フンミン、キム・ミンジェ、イ・ジェソン、イ・ガンイン、ファン・インボムらを代替できる戦力がない。結局、主力選手たちがワールドカップ前に負傷しないことを願うしかない」米国遠征では、メキシコ、米国を相手に日本を上回る結果を残した韓国だが、W杯本番に向けて大きな課題を抱えているようだ。
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