「中国に乗っ取られる」とまで...釧路湿原、伊東市で注目のメガソーラー建設 温暖化が進む、環境壊すとの批判の真相

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誤解と誤情報が議論を混乱させる

   こうした地域ごとの対立が注目される一方で、誤解や誤情報の拡散も問題となっている。

   たとえば「メガソーラーが地球温暖化を進める」という主張がある。たしかに、太陽光パネルが地面の反射を抑え、周囲の気温を上昇させる「PVヒートアイランド現象」は確認されている。だが、地球全体の温暖化を進めるほどの影響はなく、むしろ温室効果ガスを削減する効果のほうが大きいとされている。

   また「中国資本に日本のメガソーラー事業が乗っ取られている」といった声もあるが、これは誤解である。たしかに、太陽光パネルの製造には中国企業への依存があるが、日本国内では土地取得や事業実施に関する規制が強化されており、資本による直接的な支配とは異なる。

   さらに、2021年7月に静岡県熱海市で発生した大規模な土石流について「メガソーラーが原因だった」という説も広まった。しかし、公的な調査では違法な盛土が主な原因であり、太陽光発電施設は直接的な関与がなかった。この事故を契機に、先に挙げた盛土に関する法整備が進められたというのが正しい理解である。

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