自民党総裁選は同窓会と同じ――。脚本家の三谷幸喜さんはいったい何を言いたかったのだろう。2025年9月27日放送の「情報 7daysニュースキャスター」(TBS系)は、10月4日に決まる自民党総裁の話題を取り上げ、ゲストの菊間千乃さん(弁護士)は「昨年の同じような総裁選の方が盛り上がっていた感じはありますよね」と、ちょっとあきれたようにこう言う。
「毎年ですからね」
「私も(昨年は)ワクワクしながら見てたんですけど、党内野党と言われていた石破さんがなって、自民党が変わるのかと思ったけども、結局、いろんなことがあって変えられなかったっていうところで、自民党やっぱり変わらないのかという、何となくそういう気持ちがあるなか、今年を迎えているので......」
聞いていた総合司会担当の三谷さんは、うなずきながら「たしかに、同窓会とかもね、最初の年は楽しいんだけど、毎年やってると、だんだんどうでもよくなってくる」と話し出した。どういうことか。総裁選も「毎年ですからね。(新総裁が)いま決まっても、来年の今ごろ、もう1回やっているかもしれないと思うと、なんかやっぱりのらないですよね」と皮肉った。
日本の総理が軽い存在に見えて来る
たしかに、石破首相を除けば、1年前の総裁選とほぼ同じ顔ぶれで、街でも「関心がない」という声は多いようだ。
三谷さんは、首相が記憶喪失になるコメディー映画「記憶にございません!」を監督・脚本している。首相補佐官や秘書らは記憶がなくなったことをバレないようにごまかし、なんとか閣議も国会答弁も乗り切るドタバタで笑わせるのだが、日本の総理・総裁がいかに軽い存在かも浮き彫りになる。「同窓会並み」というのはそういう揶揄なのだろう。
(シニアエディター 関口一喜)