プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が2025年10月1日に公式YouTubeチャンネルを更新し、今シーズン限りで退任するDeNA三浦大輔監督(51)の後任を予想した。
次期監督は「中をしっかりと知ってる人でないと無理」
三浦監督は20年に2軍監督を務め、オフにアレックス・ラミレス監督(50)の退任に伴い、1軍監督に就任。就任1年目はリーグ最下位に終わったものの、2年目以降はAクラスの常連となり、4年目の昨シーズンは、リーグ3位ながらもクライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜き、26年ぶりの日本シリーズ優勝を果たした。しかし、今シーズンは首位・阪神に独走優勝を許し、その責任を取る形で5年間に及ぶ政権に終止符を打った。
今回の動画で高木氏は、DeNAの次期監督について「中をしっかりと知ってる人じゃないと無理だと思う」と断言した。DeNAが監督の感性よりもデータ重視の野球を志向するために「中に入っている人じゃないと多分戸惑うんじゃないかな」とし、内部昇格で監督を決めるのではないかと予測した。
三浦監督の後任候補の一人として取り沙汰されるのが、横浜ベイスターズ時代に活躍した谷繁元信氏(54)だ。しかし高木氏は「DeNAを知らない」とし、また監督として感性を重んじる印象があるため「ちょっと違う感じがする」と適任ではないと述べた。さらに、三浦監督の前任者であるラミレス氏はデータ重視の指揮官ではあるものの、「データを用いる形がDeNAの考えとちょっと違う」と再登板に懐疑的な見解を示した。
「俺が一番期待してるのは藤田」と藤田一也氏(43)を推奨
一方で、23年から一軍打撃コーチを務めた千葉ロッテマリーンズを退団し、今季からDeNAの野手コーチを担っている村田修一氏(44)に関しては、コーチとして移籍してきた経緯に「違和感」があるとした上で、「村田を次期監督にするために一応ユニフォームを着てDeNAを知ってもらうためにやったのかな」と推察。加えて、昨季チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチとして日本シリーズ優勝に貢献しながらも、今季二軍コーチスタッフを務めている石井琢朗氏(55)について「『二軍の選手も把握しておいてくれよ』ということで、来年から石井琢朗が(監督に)なる」と監督就任の可能性があると語った。
そして「俺が一番期待してるのは藤田」と、二軍ディフェンスチーフ兼内野守備兼ベースコーチを務める藤田一也氏(43)を推奨した高木氏。推す理由は「人間性」だとし、「藤田にやらせて長期政権を任せたらどうだって。10年契約みたいな」「時代的に指揮官をコロコロ変える時代じゃないよ。何故かというと野球が浸透しないんだよ」「だから藤田で長期政権を持たせてやらしたらどうだと思う」と主張した。このほか、「あと一人大物がいる」として、7年間指揮したソフトバンクホークスで3度のリーグ優勝、5度の日本一を達成した工藤公康氏(62)の名前を挙げ「工藤が(監督を)やったらどうなるんだろうというのはあるよね」とも話していた。