高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 進次郎氏推しだったオールドメディア...なぜ高市氏は勝てたのか

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アンケート調査に「デタラメに答えた」国会議員も

   こうしてみると、オールドメディアの小泉推しにはさほどの根拠がないことがわかる。もし党員票について、事前の高市有利でも僅差であるとしても、小泉圧勝とならなかったはずだ。マスコミが得意とする議員票の悉皆調査でも、かなり外した。筆者の知り合いの国会議員はマスコミのアンケート調査にデタラメに答えたと言っていた。各候補の支持者リストが作られ、各陣営からの「剥がし」が面倒だからだ。こうした「隠れ」支持者は二桁はいただろう。295しかない議員票でこのブレは大きい。

   結局、支持者リストがすぐ出回るというのはオールドメディアが、信頼がおけないということだ。さらに、オールドメディアは取材しやすいところを推す傾向がある。

   高市氏の勝因は政策が頭抜けて良かったことだ。小泉・林氏は石破継承なので解党的手直しにならないが、高市氏だけが唯一期待できる候補だった。それを党員が後押しした。株式市場も史上初の4万8000円を付けるなどお祭り状態だ。過去の新総裁決定後の株価反応でみても、高市氏4.8%高とトップだ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。

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