JR東日本は2026年3月14日より運賃制度を改め、「電車特定区間」「山手線内」をなくし「幹線」に一本化する。この日より新しい運賃が適用される。
すでにJR東日本の公式サイトでは、改定後の運賃検索をすることができ、その結果でJRとライバル鉄道との差がありすぎることがインターネット上の話題となっている。
そこで、筆者はJR東日本と地下鉄・私鉄がライバル関係になっているところを取り上げ、JR東日本の新運賃が実は結構高いものになってしまい影響も大きいのでは、ということを示してみたい。
山手線・東京-池袋は地下鉄より44円高
まずは山手線内エリアの運賃である。新宿駅から東京駅までは、中央快速線と東京メトロ丸ノ内線の2通りのルートで乗り換えなしで行くことができる。
JR東日本の現在の運賃は、交通系ICカード使用で208円(以下はすべて交通系ICカード使用で算出)だ。いっぽう、東京メトロは209円。たった1円の差だとどちらを使うかは「場合による」としかいいようがない。
しかしJR東日本の新運賃では、253円となる。45円も値上がりになる。となるとメトロを使おうか、という人もいるのではないだろうか。
池袋駅から東京駅は、山手線と東京メトロ丸ノ内線の2通りのルートがある。渋谷駅から上野駅でも、山手線と東京メトロ銀座線の2ルートだ。いずれもJRの現行運賃は208円、東京メトロの運賃は209円、JRの新運賃は253円となる。
都心部は全体的に運賃が値上げするため、JRから東京メトロに流れる人も多いのではないだろうか。