自民党と日本維新の会が連立政権を樹立する見通しになり、2025年10月20日18時から調印が行われることになった。連立協議にあたって主要争点として急浮上したのが、国会議員の定数削減だ。この日午前、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見した公明党の斉藤鉄夫代表は、国民の関心事は「政治とカネ」だと指摘。定数削減に急に焦点が当たったことは、国民の関心事に対する「すり替え」だと批判した。公明党も「議論そのものには反対しない」維新は10月16日に開いた自民党との1回目の政策協議で、12項目を要望。維新が公表した「党首会談を受けた政策協議メモ」では、定数削減は、12番目の「政治改革」の項目の3番目の項目として「議員定数削減(国会議員の1割を目標に削減)※令和7年臨時国会で成立させる」と登場している。会見で定数削減への見解を求められた斉藤氏は、「公明党としては衆院の定数削減の議論そのものには反対しない」と応じる一方で、「比例区を減らすのであれば、小選挙区の数も同時に減らすべき」。過去に議席は「小選挙区3:比例区2」の割合で配分されてきたことから、50議席を削減するのであれば「小選挙区30、比例区20」の削減が妥当だとした。さらに、定数の問題は特定の党だけで決めるのではなく「全党が参加する、各党協議会で丁寧に議論すべき」と指摘。特に比例区の部分については「少数意見をすくいあげることが目的だから、力、権力を持っているルーリングパーティーだけで、これを切るということを決めるのは、あまりにも乱暴」とした。「『政治とカネ』の問題が大きなテーマだったはずだが」通訳が発言を訳し終わると、斉藤氏は「もう1点、もう1点、ごめんなさい。このことにつきまして...」とさらに発言を求め、「政治とカネ」から定数削減に争点が移ったことを疑問視した。「今回、いわゆる企業団体献金をどうするのか、いわゆる『政治とカネ』の問題が大きなテーマだったはずだが、いつの間にか定数削減という方に関心が移るような感じになっている。それは、今回の最も国民が関心を持っていることに対してのすり替えではないか」(J-CASTニュース編集委員兼副編集長工藤博司)