電気通信大学の広告に不審なQRコードが付けられているとする情報がX上で広がり、大学の公式Xが2025年10月21日、「京王線車内の本学の広告にQRコードは記載しておりません」とする注意喚起を投稿した。
大学は、すでに撤去対応済みといい、今回の事案について「利用者が誤って読み込んでしまう危険性の高い悪質な事例」と非難している。
「利用者が誤って読み込んでしまう危険性の高い悪質な事例」
X上で拡散された画像によると、QRコードは大学名の下の自然な位置に掲載されていた。
電気通信大学はXで、「京王線車内の本学の広告にQRコードは記載しておりません」としたうえで、広告に付けられていたというQRコードについて「悪意のあるページへの誘導の可能性がございます」と指摘。「車内広告にQRコードを見かけた際は、読み込まないようご注意ください」と注意喚起した。
電気通信大学広報・基金・卒業生室の担当者は22日、J-CASTニュースの取材に、不審なQRコードが付け加えられていた広告について、「QRコードが貼付けられていたのは1つのみであり、既に撤去済みです」と説明。「京王エージェンシー、京王電鉄に迅速なご対応をいただき、対象の全ての車両の確認を終えています」とした。
Xで注意喚起をしたほか、警察にも対応を相談しているという。
今回の事案について、「今回の事例ではあたかも本学の広告の一部であるかのように表示されており、読み込んでしまった方もいらっしゃるのではないかと思います」としたうえで、
「大学という社会的信用の高い組織が、鉄道広告という公共性の高い媒体に掲出した広告を狙ったもので、利用者が誤って読み込んでしまう危険性の高い悪質な事例と考えます」
との見解だ。
続けて、次のように対策を呼びかけた。
「対応は難しいですが、みなさまには、クイッシング(編注:フィッシング詐欺の一種)の危険性を念頭に、QRコードがシールなどで後付けされているなど不審な点はないか読み込む前に一旦確認をしてください。また、読み込んだときにURLに不審な点はないか、おかしな挙動はないかなど、十分ご注意をお願いします。
本件についてみなさまにご心配をお掛けしておりますが、関係機関とも協力のうえ適切に対応を進めて参ります」