相次ぐクマ被害、撃退グッズ販売倍増 クマスプレーは事前に「黄色いバンド外して」...狩猟用品店に聞く注意点

クマスプレーは人への噴射NG!かかると「息をするのも大変」

   クマスプレーを携帯する際、ほかにどのようなことに気を付けるべきなのだろうか。豊和精機製作所の佐藤一博代表取締役は、誤って人に向けて噴射しないよう注意が必要だと説明した。

   クマスプレーには唐辛子の辛味成分であるカプサイシンなどが含まれている。これが人間に吹きかけられると、「本当にやばい」と佐藤代表は話す。誤ってスプレーをかけられてしまった人からは、「息をするのも大変」「ゴルフボールくらいのワサビを口にぶっこまれた感じ」といった体験談を聞いたという。

   また、佐藤代表は、山やクマ出没情報がある街など、クマに出会う危険性のある場所では問題ないが、それ以外の人の多い場所では、クマスプレーをすぐに取り出せない状態で持ち歩いた方がいいとする。

   例えば警察に職務質問された場合、危険物を持ち歩いているとみなされ、取り締まりの対象になってしまう可能性があるという。そのため、車での移動であれば助手席ではなくトランクに置く、電車移動の場合は腰に提げるのではなくリュックの奥などにしまうなど、すぐに噴射できる状態では持ち歩かないようにした方がいいとした。

   実際にクマに遭遇し、クマスプレーを使う場合の注意はどうだろうか。佐藤代表は、「正確に顔を狙った方がいい」「10メートルちょっと噴射できるので、それより遠いと効かないかもしれない」とする。しかし、タイミングが難しく、クマスプレーは値段も1万円以上することから練習もしづらく、「そこがもどかしいところ」と説明した。

   なお、クマスプレーについては、豊和精機製作所の公式サイトでは、31日現在「品切れ中」になっている。

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