マクドナルドとスターバックス、紙ストロー廃止の動き進む 実用性か?環境か?企業はジレンマ

環境と実用性、企業の模索続く

   紙ストローをめぐる一連の動きは、企業が直面する難しい問題を浮き彫りにした。

   環境・社会・企業統治を重視するESG経営が求められる中、脱プラスチックへの取り組みは企業の社会的責任として避けられない。一方で、消費者の満足度が損なわれれば、売上や企業イメージの低下につながりかねない。

   マクドナルドは22年から容器包装類の見直しを進め、年間約6600トンのバージンプラスチック(リサイクル品ではないプラスチック)削減を見込む。

   スターバックスは20年に紙ストローを導入後、21年6月には構造を3層から4層に変更するなど改良を重ねてきた。今回のバイオマスプラスチック製ストローへの切り替えは、こうした試行錯誤の末の決断だ。

   環境問題への対応は待ったなしだが、消費者の声に耳を傾けることも企業にとって重要だ。マクドナルド、スタバ、セブン-イレブンの取り組みは、環境と実用性をいかに両立させるか、各社が模索する過程を示している。

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