自民党の有村治子総務会長が2025年11月9日、自身の写真をもとにした「フェイク」画像が拡散されているとして、X上で困惑を示した。「ネット上に出回っている完全な『フェイク』」個人が無償で利用できるAI生成サービスが普及するなか、政治家の肖像をめぐる「フェイク画像」が問題視されつつある。有村氏は自身の写真と画像生成AIによって作成された写真を添え、「上が、有村本人の写真です 私の後ろを歩いているのが、党職員の男性です」と切り出した。「下が、ネット上に出回っている完全な『フェイク』で、実際には私の後ろを歩いていた男性職員の姿が消され『耳だけ』が残され、有村の『イメージ創作顔』の右耳に、男性の耳が合成されています」という。いずれの写真も、自民党本部を背景に、白いスーツを着た有村氏が写っている。上の写真では、向かって左上に顔を向けた有村氏を、わずかに下方向から見上げるようなアングル。右耳はほぼ見えない角度だ。有村氏は金属または透明素材とみられる、周囲の色を反射するキューブ型のイヤリングを身につけていた。有村氏の背後には、スーツ姿の男性の肩や耳が写っていた。一方、下の写真では視線は少し外れているものの、顔はカメラの方に向いている。上の写真では見えなかった左耳も見えており、両耳には黒い丸型のイヤリングがついている。スーツの胸元についた飾りも、黒い枠がやや小さくなっているようだ。元となった画像は、10月7日に産経新聞が報じた「『歴史の評価に耐える意思決定を肝に銘じる』自民・有村治子氏 参院議員の総務会長は初」との記事に掲載されていた写真を一部切り取ったものとみられる。「対策しなければフェイク動画フェイクニュースの温床になる」有村氏はこうした差異に触れ、フォロワーに向けて「どんな危険を察知されますか?」と問いかけた。コメント欄には、「AIはどんどん進化していてパッと見ただけでは判別不可能になっている 対策しなければフェイク動画フェイクニュースの温床になる」「AIで作成した画像や動画等はそうと分かるように明記しなければならないなどの法整備が必要なのではと思う。そうすれば悪質なデマ情報も罰しやすくなるのでは。災害時でのデマ情報にも」といった声が寄せられた。なお、小野田紀美経済安保担当相も同日、Xで【※AI画像&虚偽にご注意ください】との注意喚起を行っている。
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