政治団体「NHKから国民を守る党」党首・立花孝志容疑者から誹謗中傷を受けていた奥谷謙一兵庫県議が、2025年11月10日の関西テレビの番組「newsランナー」に出演した。誹謗中傷を受けていた当時を振り返り、「やはり精神的なダメージが大きかったと思う」と打ち明けた。「謝罪とは受け取れないですね。腹立たしいと思います」番組では、立花容疑者が10月、自身のYouTubeで「奥谷様のお気持ちは分からなくはないんですが、もうここはチャラにしましょ」「同じ自民党の会派としてもう僕謝る。奥谷さんには勝てない」と「謝罪」。舌を出し入れしながら「奥谷君許して、靴舐めにいってもいいわ」と話す様子が放送された。その映像を見た奥谷県議は、少し言葉に迷いながら、「謝罪とは受け取れないですね。腹立たしいと思います」と淡々と話した。立花容疑者は、兵庫県知事選があった24年11月、奥谷県議の自宅兼事務所前で「出てこい、奥谷」「あまり脅しても死なれたら困る」などと拡声器を使って演説。このことについて奥谷県議は、MCの吉原功兼アナウンサーから当時、感じたことを問われ、「当然、あんなことされた経験はないですし、『何が起こるんだ』という怖さがあった。立花さんの行動や言動はそうなんですけど、立花さんが家のインターホンを押す行動に周りの聴衆が煽るということがあった。私とすれば、そちらの方が怖さを感じた」と述べた。そして、「立花氏が自宅前で演説をして、母が避難から戻ってきたときに、『なんでこんなことうちがされなあかんの』と泣いていて、家族に迷惑をかけて申し訳ないと思った」と語った。奥谷県議は、斎藤元彦知事の疑惑を調べる百条委員会の委員長として、調査を主導してきた。「知事選が終わってからも百条委員会が続いていた。いろんな誹謗中傷に影響を受けないように、心掛けていたんですけど、全くなかったかというと、今から思えば、やはり影響はあったのかもしれない」「立花さん一人で創作してやったとは考えづらい」元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士は、奥谷県議に参院自民党がNHK党議員と会派を組んだことについて問うた。自民党に所属する奥谷県議は「私の個人的な見解だが、全く相いれないんじゃないかと思う。NHK党の方が参院自民党会派の中に入ったのは今でも驚いてますし、100%納得はしてない。政治活動の上で誹謗中傷したり、人を傷つけたりする行動をとるというのは、自民党の考えとは全く違うのでは」と述べた。そして、奥谷県議は立花容疑者についてこう言及した。「立花さんは、知事選を通じて誹謗中傷やデマを拡散したんですけど、立花さん一人で創作してやったとは考えづらいので、そこの背後関係について、私は真相を知りたい」奥谷県議は立花容疑者からSNSに虚偽の投稿をされたなどとして、被害届を提出。25年6月に名誉毀損、脅迫、威力業務妨害の各容疑で書類送検され、検察が処分を検討している。
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