かつてのバラエティー番組で顔を見ない日はないというほどテレビに出ていたモデルでタレントのローラさん(35)が突然ロサンゼルスに拠点を移したのが2015年。あれから10年、トーク番組「トークィーンズ」(フジテレビ系)に2025年11月13日出演して、渡米の理由とその後の空白の10年間を明かした。「これはダメだと思ってアメリカに飛んだ」渡米前のローラさんはCM数15本、年間出演番組数200本というバラエティー番組を席巻する人気タレントだった。ところがその座を放り投げるように突然、ロサンゼルスに拠点を移してしまった。「ある日から眠れなくなった。朝起きたらワクワクしない。笑えない自分がいて誰かをハッピーにすることができなくなっている自分がいる。これはダメだと思ってアメリカに飛んだ」と振り返った。当時のローラさんは「おバカキャラ」がウリだったが、「『私っておバカなのかな』とずっと考えてプライベートでも落ち込んだりして自分を大切にしたかった」と自身に与えられた役割に苦しんできた悩みを打ち明けた。それを聞いていたモデルのアンミカさんは「思いきり笑ったのはいつだったろうと自分が感じたら、それはローラちゃんと同じように1回ちょっと今あるものを手放してゆっくりするきっかけなのかなと勉強になった」と共感した。舌をペロリ、ローラさんに昔の表情が戻っていたローラさんが苦しんだ「おバカキャラ」に反応したのは休業経験のある若槻千夏さん。「(ローラの話を)聞いていて(私も)ほぼローラだと思った」との一言にスタジオは大爆笑。「私もおバカタレントでブーム来た人だから。バカなふりをしなきゃいけないモードになってたりすると葛藤しちゃってその後仕事休んだけど」。ローラさんはロサンゼルスに行っても苦しみ続けたという。「カーテン閉めっぱなしにしてベッドにこもってキッチンにも入れないぐらい。太陽も見たくないほど外出できない状態が続いた」。回復するまでに1~2年かかったという。渡米中に日本での「ローラは消えた」などの心ない声は気にならなかったかという質問に「最初は気になったが気にならない自分になった」と舌をペロリ。ローラさんの昔の表情を見て、出演者が感嘆の声をあげる中でMC役の指原莉乃さんが「明日からタレント、アメリカに飛ぶぞ!悩んでいるタレント!」と叫び、スタジオはまた爆笑に包まれた。身も心も傷だらけだったローラさん。前向きになるための心構えとして「どんなことが起きても何かのせい、誰かのせいにしないことを大切にしている」という。誰にも通じる話だ。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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